DICグループの「サステナビリティ」
DICグループのサステナビリティの取り組み
DICグループはサステナビリティ活動を「事業活動を通じて社会の持続的な発展と地球環境の維持・向上に貢献し、同時にDICグループも持続的に成長するための活動」と定義しています。下記の「サステナビリティ基本方針」に基づき、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する社会の要請を的確に把握しながら一つひとつの活動に取り組んでいます。2018年度よりDICではESG部門を設置し、DICグループのサステナビリティ活動をグローバルに展開しています。また、DICでは2024年より法定開示である有価証券報告書でのサステナビリティ情報開示を始めました。さらに、欧州地域での非財務情報開示指令(CSRD)をはじめとする、海外の情報開示義務に向け、各サイトと協力して取り組みます。DIC Vision2030においてもサステナビリティ戦略を掲げ、なお一層グループ全体でのサステナビリティを推進します。
サステナビリティ基本方針(2019年3月改定)
DICグループは、地球環境への配慮と、グローバルなビジネス・ルール※ 1、2 に基づき、1)安全と健康の確保、2)リスクマネジメント、3)公正な事業慣行・人権と多様性の尊重、4)環境との調和・環境保全、5)イノベーションによる社会的価値の創出と持続的な成長の実現、を強く意識した事業活動を推進します。
社員一人ひとりは、自主性と責任感を持って自らの業務に取り組み、ステークホルダー(顧客、取引先、地域社会、株主・投資家、社員など)から期待される価値の提供に努めます。企業体としてのDICグループは、社会の持続的な発展と地球環境の維持・向上に貢献する企業であり続けるために、事業活動を通じてたゆまず成長し、自身のサステナビリティを高めていきます。
- DICグループは、「グローバルに信頼され誇りある企業市民」であり続けることを目指して、2010年12月に国連グローバル・コンパクト(UNGC)に参加し、「社会的責任」に関する国際規格・ISO26000のガイドラインを勘案しながら、企業活動を進めています。
- 国際社会では、持続的な経済成長と社会的課題の解決が両立したESG経営の推進が強く求められ、「(地球温暖化対策に関する)パリ協定」(2015年)、「SDGs=持続可能な開発目標」(2015年)が採択されています。
サステナビリティ活動の推進
サステナビリティ・テーマ活動
DICグループでは、「基幹的なテーマ」から「独自性を発揮するテーマ」まで13のサステナビリティ・テーマを設け、プロダクト・スチュワードシップにも配慮しながらグローバルな取り組みを進めています。なお、このサステナビリティ・テーマは、外部環境の変化やテーマの進行状況に応じて、適宜見直しを行っています。

サステナビリティ活動の方針展開
DICグループは「サステナビリティ基本方針」のもとに、各サステナビリティ・テーマの「中期方針」(2022~2025年度)と、年度ごとの「DICグループサステナビリティ活動計画」を作成しています。サステナビリティ活動の実施主体は各部署とし、製品本部長・事業所長・グループ各社社長が、それぞれのサステナビリティ責任者となります。その進捗と成果はDICレポートにて開示しています。また、「DICグループサステナビリティ活動計画」に基づき、各事業部門と、各事業所、各国内外DICグループ会社が、それぞれの年度で優先的に取り組む「サステナビリティ活動計画」を個別に定めています。組織および社員への方針の浸透と、業務目標と連動したサステナビリティ活動の推進に取り組んでいます。
サステナビリティ推進体制
DICグループでは、社長執行役員がサステナビリティ活動を統括しており、2020年からサステナビリティ委員会の委員長を務めています。同委員会はサステナビリティ活動をグループ全体の観点から横断的に推進・改善・調整するための社長執行役員直轄の組織であり、2023年度は4回開催しました。同委員会では、中長期方針案の策定、基本方針および中長期方針に基づいたグループ年度活動計画案の策定・承認、その他同委員会が必要と認めた事項の審議・決定をしています。サステナビリティ基本方針・中長期方針は、取締役会の決議事項としています。
同委員会事務局は具体的なグループ年度活動計画案、KPI案およびスケジュール化案の策定並びに調整、各部署における実施の支援を行っています。サステナビリティ基本方針については、日本語・英語・中国語にて作成、当社グループに配布し周知を図っています。
また、2022年からは「DIC Vision 2030」のサステナビリティ戦略の推進に取り組んでいます 。

サステナビリティ指標について
DICグループは、独自のサステナビリティ指標を設定し、ポートフォリオ転換に向けたサステナブル製品拡大の活動の一助として取り組んできましたが、経営戦略の見直しに合わせて、対応方針や社内運用の変更について検討していきます。
サーキュラーエコノミーについて
DICグループは、サステナビリティ戦略の大きな柱の一つに、「サーキュラーエコノミーへの対応」を掲げています。サーキュラーエコノミー(循環経済システム)の実現を目指し、独自の5R(リユース、リデュース、リニュー、リサイクル、リデザイン)をもとに、様々な取り組みを進めています。
DICグループは、「サーキュラーエコノミーメッセージ」を策定することで、強みや独自性を活かし、「循環型社会の実現」と「製品・ソリューションの競争力向上」を追求していきます。
関連リンク
グローバルに信頼され誇りある企業市民であり続けるために
グローバルな化学メーカーとして、国連グローバル・コンパクトを支持
DICグループは2010年12月から、国際社会でより積極的に社会的責任を果たしていくため、国連グローバル・コンパクトが提唱する10原則に賛同し、国連グローバル・コンパクトに署名しました。

国連グローバル・コンパクト10原則の実践
DICグループの行動規範は、国連グローバル・コンパクトが掲げる10 原則と整合しています。DICグループは、地球環境や人権等に配慮した事業運営を進め、国際社会の持続的な発展に取り組みます。
国連グローバル・コンパクトの10 原則
人権 | 原則1 | 人権擁護の支持と尊重 |
原則2 | 人権侵害への非加担 | |
労働 | 原則3 | 結社の自由と団体交渉権の承認 |
原則4 | 強制労働の排除 | |
原則5 | 児童労働の実効的な廃止 | |
原則6 | 雇用と職業の差別撤廃 | |
環境 | 原則7 | 環境問題の予防的アプローチ |
原則8 | 環境に対する責任のイニシアティブ | |
原則9 | 環境にやさしい技術の開発と普及 | |
腐敗防止 | 原則10 | 強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み |
ISO26000の尊重
DICグループは、「社会的責任」に関する国際規格であるISO26000(2010 年11 月発行)のガイドラインを尊重しながら、企業活動を進めています。