地域統括会社紹介 DIC Chinaの活動紹介

Paul Koek

“研究開発力”と“サステナビリティ戦略”を両輪として、
さらなる飛躍を目指します

DICチャイナ 総経理
毛堅偉

事業ポートフォリオの変革に向けて研究開発を強化

外資系企業の参入や民営企業の急速な発展により、市場競争は一層激しくなり、中国市場における先進的な製品開発と技術革新は、業界のリーダーとして不可欠なものとなっています。グローバル化学企業は次々と中国でR&Dセンターを設置し、現地での技術開発への投資を拡大しています。
そうした中で、DICは先人たちの先見の明によって、1996年に青島で中国で初の外資系化学研究開発機関「DIC中国開発センター」を設立。また、近年では樹脂・インキ技術センター、PPS技術サービスセンター、およびテープ技術部門でも相次いで技術開発拠点を設立し、2022年時点で技術開発に従事する従業員数は200名を超え、業務内容も海外製品の内製品化から、中国国内市場向けオリジナル製品の開発に変貌しつつあります。

戦略投資とともにデジタル革新を推進し企業基盤を拡充

2022年7月、DICグループは中国国内の水性コーティング樹脂の生産能力拡大と製品開発力の強化、および合成樹脂事業拡大のため、広東迪愛生彤徳樹脂有限公司(TOD)を買収。これによりDICグループの既存技術を補完し、環境負荷低減と機能性付与に供する樹脂製品を広く供給できるようになりました。また、現地での研究開発・生産・販売が強化され、中国におけるコーティング用樹脂市場で優位性を確立しました。
さらに、DICチャイナでは中国市場向けの製品開発を加速させるため、インセンティブ制度や顧客ニーズ収集などのCRMシステム、SFAシステム、開発プロジェクト管理システムなどの導入を順次進めています。現在、デジタルマーケティングツールの導入を開始し、今後もより迅速に顧客ニーズをキャッチするためにマーケティング部門と研究開発部門の連携を強化しつつ中国国内市場の特徴にマッチしたオリジナル製品を幅広く開発していきます。

広東迪愛生彤徳樹脂有限公司(TOD)

広東迪愛生彤徳樹脂有限公司(TOD)


DIC Vision 2030に基づき地球・社会の持続的な繁栄に貢献

DICチャイナでは、中国地域のサステナビリティ戦略の一環として、「カーボンニュートラル社会の実現」に向けて様々な取り組みに注力しています。例えば、南通DICは設備の増設や工程の改善によって、生産の無臭化を実現しました。また、海南DICは防雨カバー(養殖池面積の20%カバー)の建設によって、2022年10月までに排水量を合計40,901m³削減し、コスト削減だけでなく、地域の環境保全を同時に実現しました。
これからも、DIC中国グループは「DIC Vision 2030」に掲げた基本方針のもと、中国国内のニーズに基づいた研究開発活動を強化し、最大限に顧客ニーズに対応し、より豊かな価値を提供するとともに顧客と社会のサステナビリティに貢献できるよう努力してまいります。
さらには、アジアパシフィック、欧米地域、本社とも連携を図り、“One Company”としてDICグループの安定的な経営と持続的な発展に貢献していきます。