ESG部門長メッセージ

執行役員ESG部門長 虎山 邦子

全社員を巻き込んで、
サステナビリティ活動を推進します

執行役員
ESG部門長
虎山 邦子

DICグループは2022年より始動したDIC Vision 2030より、サステナビリティを重要な経営戦略と位置づけ、サステナビリティ活動に今以上にコミットすることを宣言いたしました。“社会の持続的繁栄に貢献する事業ポートフォリオを構築”と“地球環境と社会のサステナビリティ実現に貢献”を目指します。そして「グリーン社会」「デジタル社会」「Quality of Life(QOL)社会」をDICが貢献する社会とし、グループの経営資源を集中し自分たちの強みを活かして貢献できる「5つの重点事業領域」を定めこれに取り組んでまいります。

DICグループのサステナビリティ

またDIC Vision 2030では、企業にとってもっとも重要な資本である社員の価値を高める、すなわち人的資本を強化することでDICならではの「ユニークで社会から信頼されるグローバル企業」として発展していくことをお約束しました。2030年に向けて当社 は、環境(E)だけでなく社会(S)についても目標をクリアに置きながら進んでいくことを示したということです。私が担当するESG部門としては、経営戦略部門とともにサステナビリティ戦略を事業戦略と連動させながら、力強く推し進めていきたいと考えています。今日サステナビリティ活動は、従来と比べて規模感も熱量も格段に高い活動となってきています。社会の要請を取り入れながら、全社員を巻き込み実効性をあげて取り組んでいきます。組みです。

ダイバーシティの推進

DIC Vision 2030の基本方針に「進化した“Color & Comfort”の価値提供を通じて、株主利益を包摂する社会的利益を追求し、長期的な企業価値の向上を目指す」が示されました。このことで社員は、社会的価値の追求をより自分ごととしてとらえ、真剣な取り組みへの期待を明確に実感するようになりました。これに呼応してコーポレートではダイバーシティを意識し社員の働き方をよりフレキシブルに、一人ひとりに適合したものへとシフトさせながら、人的資本として各社員の成長をサポートする取り組みを進めています。働き方改革(WSR2020)に代表されるこうした施策が新たなイノベーションを創出する原動力にもなり、社会課題の解決に結びつく事業を推進する、より良いサイクルを回していきたいと思っています。

重要性を増すサステナビリティ戦略

さてDIC Vision 2030では、地球環境と社会のサステナビリティ実現に貢献することをゴールの一つに設定しました。具体的には、DICとして定めた社会課題の解決に貢献できる「サステナブル製品」を2030年に売上高比率の60%に高めることを目指します。サステナブル製品の2020年度の売上高比率は40%で、目標到達までには少し道のりがあります。また一口にサステナブル製品といっても、生活を下支えする領域から、通信・情報処理の進化による新たな要請、安全と安心を求める多様な価値観への対応など、幅広い分野がここに包含されます。私たちは欧米、アジア各国など世界各拠点の社員と共同で計画を策定し、これを確実に実行していくことでサステナブル製品60%を目指し、サステナブルな社会を支える存在であり続けたいと思っています。喫緊の課題である気候変動対策については、CO₂の排出量50%削減(2030年、2013年度比)の目標に向け既に様々な取り組みが進んでいます。グリーン電力へのシフトや製造工程の見直しなど50% 削減を達成するために様々な工夫が求められ、化学製品の製造者として自分たちのできることを一つずつ重ねていきたいと思っています。またサーキュラーエコノミーへの対応も推進してまいります。

先進的な取り組みが進むヨーロッパ各国と比較すると、この分野は世界各地の地域差も大きいと認識しています。社会インフラが必要不可欠なベースとなると考えておりますので、DICグループ内でも先進的な地域から学びその他の地域に展開を図るなど、工夫しながら着実な活動を進めてまいります。
最後に、私たちは情報開示にも力を入れていきたいと考えています。DICの活動を社会の皆様に広くお知らせすべくESG説明会を2021年12月に開催いたしました。DICグループが展開する環境に配慮した製品などを、直接ステークホルダーの皆様へご説明する機会が大変重要であることを再認識いたしました。今後は定期的な説明会なども含め社内外に対する情報発信やコミュニケーションにもさらに力を入れていきたいと思っています。

勤務時の服装のカジュアル化“Casual DIC”についての会議風景

勤務時の服装のカジュアル化“Casual DIC”についての会議風景