ESG部門長メッセージ
受け継がれてきた経営ビジョンのもと、地道な活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献します
長期経営計画「DIC Vision 2030」は3年目を迎えます。その重要な要素であるサステナビリティ戦略も、猪野前社長から池田新社長への交代に伴い更新される部分がございます。まだ検討中の施策もございますが、活動をスタートさせている施策のいくつかについて説明いたします。
サステナビリティ活動の原点に立ち返り、長期目標の確実な達成へ
その前に、DICグループのサステナビリティ活動の原点について触れます。それは決して最近始まったESG・サステナビリティ経営の流行りに乗っているものではなく、The DIC Wayの経営ビジョンである「彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに - Color & Comfort - 」に表現されています。The DIC Wayは2008年に発表され、その後細部に修正が加えられて現在に至っておりますが、その根幹の考え方は変わることなく受け継がれています。会社が永続していくためには社会の発展を支えていく必要があることを再認識します。
「DIC Vision 2030」の2024年の見直しで、池田社長は厳しい事業環境下でも2050年カーボンネットゼロをはじめ、サステナビリティ活動によって長期的に目指す姿は変わらない旨を述べています。また、ロードマップを描き、施策の選択と集中により活動を推進していくことを約束しています。それを受け、ESG部門としても「2030年までにCO₂排出量を50%削減する(2013年度比、Scope1,2)」という目標に対しグリーン電力への転換を含む様々な可能性を通じて進捗させたいと思っています。既に国内はすべてグリーン電力化ができましたので、次の領域を検討しているところです。DICグループは60ヶ国以上で事業活動を行っていることから、地域性・規模・時期等に応じた様々な最適化・効率化の手法を検討している最中です。もちろん、ロードマップを作成し、目標の確実な達成を目指すとともに費用対効果も意識して進めてまいります。
サーキュラーエコノミーに向けた取り組み
サステナビリティ戦略の大きな柱の一つであるサーキュラーエコノミーについては、関連する製品ラインアップの拡大を積極的に行いたいと思っています。サステナビリティ活動は長期成長のために不可欠ですので、地道に活動を進めていく所存です。
60ヶ国以上の仲間の多様性が活かされたグループを目指して
最後にダイバーシティに関してですが、DICグループは女性活躍が遅れているとされる日本に本社を置いておりますので、ダイバーシティ推進には特に力を入れてまいりました。具体的には「2026年に女性管理職比率8%」の目標に向け、女性社員のマインドセット研修や、女性執行役員による面談等を精力的に実施した結果、2024年に前倒しで達成しました。また、子育てに関しても男女問わない支援が進んでいます。このような活動が評価され、2024年は経済産業省より「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」に選定いただきました。これに慢心せず、真に従業員が働き続けやすい環境を整えていきます。次なる挑戦として、DICグループの大きな特徴である60ヶ国以上の仲間の多様性をさらに活かしてまいります。
グループとして対応していくべきESG関連事項はまだいくつもございます。DICグループが長期的に成長し、様々なステークホルダーの方々に価値を感じていただけるよう、サステナビリティ活動を推進してまいります。