企業文化

G1-1 ビジネス行動方針と企業文化

方針およびコミットメント

DICグループのコンプライアンスは、単に法令および規制を遵守することにとどまりません。当社グループは、社会規範およびステークホルダー(顧客、従業員、サプライヤー、地域社会)の要請に対応・適合することも重視しています。公正で透明性の高い持続可能な事業運営を確保するため、DICグループは「DICグループ行動規範」(最終改訂2026年3月)を策定・維持しています。本規範の遵守は当社グループのコンプライアンス・プログラムの基盤であり、すべてのDICグループ社員は本規範に基づき事業活動を行うことが求められています。

遵守すべき10項目の行動原則

  1. 社員としての権利:尊重、尊厳、プライバシー
  2. 安全・環境・健康
  3. 利害衝突の回避とDICグループ資産の保全に関する責任
  4. 汚職・贈収賄防止に関わるポリシー
  5. 政府機関および国家公務員との関係
  6. 顧客、サプライヤー、第三者との関係
  7. マネーロンダリングと反テロリズム
  8. 強制労働、児童労働、紛争鉱物
  9. インサイダー取引
  10. 適正な会計と財務報告に係る内部統制

当社グループは、すべての従業員に対し、これらの原則に基づき、良識と責任感をもって行動し、“正しい行動をとる”ことを求めています。

コンプライアンス体制等

  • 地域コンプライアンス体制:各地域の統括会社(DIC株式会社、Sun Chemical Corporation、迪愛生投資有限公司およびDIC Asia Pacific Pte. Ltd)にコンプライアンスの責任者を配置し、グローバルなコンプライアンス推進の中核に位置付けています。
  • 取締役会による監督:通報の内容およびその対応結果については、取締役会に報告しています。
  • 行動規範の優先適用:DICグループは、事業上の利益とDICグループ行動規範が相反する場合は、迷わず行動規範に従うとともに、企業市民の一員として社会規範を尊重し、社会的良識を持って行動します。

独占禁止法の遵守および贈収賄の防止

DICグループは、2006年2月に「独占禁止法遵守の基本方針」を制定し、グループ全体における公正な取引の徹底に取り組んでいます。

また、DICグループ行動規範において、独占禁止法の遵守および贈収賄の禁止を明確に定めています。これらの事項は、グループ全従業員を対象に毎年実施しているeラーニングにも組み込み、従業員の理解促進とコンプライアンス意識の徹底を図っています。

研修および意識向上

DICグループでは、コンプライアンスに関する理解と意識の向上を図るため、入社時、昇格時、および海外赴任時などの重要なタイミングにおいて、対象者に応じたコンプライアンス教育を実施しています。さらにグローバル全体で継続的なe-ラーニングを実施し、グループのコンプライアンスおよびDICグループ行動規範の浸透を図っています。

主なeラーニングテーマ(2020年〜2025年)

  • DICグループ行動規範全般
  • コンプライアンス遵守[品質編]
  • 差別およびハラスメント防止
  • インサイダー取引規制
  • 商標・著作権
  • 情報セキュリティ教育・個人情報保護法
  • 独禁法・贈収賄防止
  • DICグループの苦情処理および内部通報制度

DICグループ通報制度

DICグループは、業務上の情報伝達経路とは独立した複数のルートからなるコンプライアンスに関する内部通報窓口(160以上の言語に対応できる外部の通報窓口を含む)を設け、コンプライアンス上の問題やその疑義が生じた場合の通報に、速やかに対応できる体制を整備しています。内部通報制度の運用にあたり、通報者に不利益が生じないよう報復の禁止を厳格に規定、運用しています。

通報事案については重要な事項として取り扱い、必要に応じて社内外の専門知見を活用しつつ、迅速かつ法令に準拠した適切な対応を実施しています。違反が確認された場合には、懲戒処分等の是正措置を講じています。また、通報内容および対応結果の概要は取締役会に報告しています。DICグループは、本制度を通じて懸念事項の早期発見および是正を継続的に実施しています。

2025年において、コンプライアンス関連とパワーハラスメントや差別を含む労務関連で、79件の通報が寄せられましたが、深刻な事案に該当するものはありませんでした。なお、当該通報の内容については取締役会に報告しています。

バリューチェーンにおけるデューデリジェンス

DICグループは、グローバルなバリューチェーン全体における倫理的健全性を確保するため、人権デューデリジェンスに関する包括的な枠組みを構築・運用しています。この枠組みに基づき、児童労働や強制労働への関与、ならびに武装勢力への資金提供への関与を防止するための管理および監督を実施しています。また、グローバルなコンプライアンスを維持するため、DICグループの調達方針は、紛争影響地域および高リスク地域(CAHRAs:脆弱な統治体制、武力紛争、または体系的な人権侵害が認められる地域)に関する国際基準に整合する形で策定・運用しています。

日本におけるガバナンスおよびコンプライアンスの取り組み

以下の取り組み、方針、および法令遵守措置は、国内DICグループにおける事業活動に特化したものであり、適用される日本の法令および行政指針を反映したものとなります。

公的資金を用いた研究活動における不正行為および当該資金の不正使用防止の取り組み

国内DICグループは「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成26年8月26日 文部科学大臣決定)および「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(令和3年2月1日改正 文部科学大臣決定)に基づき、公的資金を用いた研究活動における不正行為(捏造・改ざん・盗用等)および当該資金の不正使用(架空請求・架空取引・目的外使用等)防止への取り組みを進めています。当該取り組みに関する当社の基本方針は、「公的研究費の不正防止に関する基本的な考え方」のとおりです。

中小受託取引適正化法(取適法)の理解促進に向けて

日本における中小受託取引の適正化・公正化を図り、社内での理解を促進し法令の遵守を推進するため、法務部がDICグループの購買部門に対し、事例によるケーススタディを取り入れた「取適法説明会」を開催するとともに、主に中小受託取引を担当する社員を対象に取適法e-ラーニングを実施しています。また、取適法内部監査の手順を標準化した「DICグループ取適法内部監査マニュアル」を制定し、より実効的な内部監査を行うよう体制を整備しています。併せて、公正取引委員会および中小企業庁主催の「取適法講習会」などの外部講習会への関連業務担当者の受講推進を図っています。

フリーランスとの取引の適正化等に向けた取り組み

DICグループは、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(令和5年法律第25号)に基づき、フリーランスとの取引の適正化およびフリーランスの就業環境の整備に取り組んでおり、同法に則り、フリーランスの方からのハラスメント相談窓口を設けております。

税務に対する取り組み

DICグループは、2017年11月に「税務に関する方針」を制定し、グローバルに事業を展開する中で、事業活動を反映した公正、適正なタックスプランニングを行っています。また、移転価格およびタックスヘイブンに関する税務上のリスクについても正しく認識し、事業活動に基づく適正な納税地での適正な納税を実行しています。2025年における法人税等の発生税額は、国内が2,786百万円、海外が12,313百万円で、合計15,099百万円となりました。

G1-2 サプライヤーとの関係管理

DICグループは、調達およびサプライヤー管理においてサステナビリティ基準を組み込むことにより、グローバルなサプライヤー基盤との間で倫理的かつ透明性の高い関係を維持しています。

持続可能な調達の基本的な考え方

DICグループは、法令・社会規範の遵守、環境配慮、人権の尊重をはじめとした、「持続可能な調達」を実現するための多様な課題についての取り組みが社会の要請として高まっていることを踏まえ、「DICグループ購買基本方針」を制定し、グローバルに取り組みを推進しています。また、この方針に基づき「DICグループサステナビリティ調達ガイドライン」を定め、取引先に対しても持続可能な調達のための各活動を要請するとともに活動状況の調査や啓発活動を行い、サプライチェーン全体でのサステナビリティ活動を推進しています。

サプライヤーの選定および採用プロセス

取引を開始する前に、サプライヤーに対してデューデリジェンスを行い、法的規制、安全基準、そして持続可能性に関する要求事項への準拠状況を検証しています。新規原材料導入手続きにおいては、サプライヤーに対し必要に応じて、特に以下の統一された書類の提出を求めています。

  • 原材料調査票(成分基本情報および法規制適合状況を確認するための調査票)
  • 安全データシート(SDS)
  • 化学物質情報をサプライチェーン全体で適正管理および伝達するための情報伝達スキーム(chemSHERPA)
  • 責任ある鉱物イニシアティブ(RMI)が提供する報告テンプレート:紛争鉱物報告テンプレート(CMRT)、拡張鉱物報告テンプレート(EMRT)、追加鉱物報告テンプレート(AMRT)

DICグループは、契約書、DICグループサステナビリティ調達ガイドライン、EcoVadisなどのサプライヤー評価、その他のエンゲージメントプロセスやツールを通じて、サステナビリティに関する期待事項をサプライヤーに周知しています。

国内DICグループでは、グループのサステナブル調達の枠組み、サプライヤー評価、デューデリジェンスの取り組みを通じて、⼈権に関する期待事項をサプライヤーに⽰しています。

サプライヤーに対する期待事項

DICグループサステナビリティ調達ガイドラインに基づき、サプライヤーに対して以下の基本的な労働基準および環境基準の遵守を求めています。

  • 差別の禁止および機会均等の確保
  • 強制労働および児童労働の禁止
  • ハラスメントの防止
  • 適切な賃金の提供、適正な労働時間の管理
  • 結社の自由および団体交渉の権利の尊重
  • 環境関連法規および化学物質管理要件の遵守

さらに、アジア地域のサプライヤーに対しては、「DICグループの人権に関する方針」の理解および実施を求めるとともに、人権確認書への署名・提出を要請しています。

サプライヤー評価およびリスク管理

DICグループは、以下の外部ツールおよび自社ツールを活用し、サプライヤーのリスク評価を実施しています。

  • パフォーマンス評価およびベンチマーキング(EcoVadis):EcoVadisは、サステナビリティ活動推進のための世界的な評価プラットフォームです。専門のアナリストがエビデンスに基づいて評価を行うため、取引先のサステナビリティ活動について客観性・信頼性の高い評価結果を得ることができます。またその評価内容はRBA(Responsible Business Alliance)行動規範に準拠しています。2023年度からはDICグループ全体でグローバルに活用を進めており、評価結果を取引先と共有することでサステナビリティの向上に取り組んでいます。
  • 高リスクサプライヤーのリスクスクリーニングおよび特定(EcoVadis IQ Plus):DICグループでは、サプライヤーリスクの評価ツールとしてEcoVadis IQ Plusを活用しており、国別・業界別・企業別のリスク要因に基づき、サプライチェーン全体における潜在的なサステナビリティリスクを特定しています。本ツールは、環境、労働・人権、倫理、持続可能な調達に関するテーマで、より詳細なデューデリジェンスや追加の関与が必要となる可能性のあるサプライヤーの特定および優先順位付けを支援します。
  • 自己評価およびエンゲージメントツール(DICグループサステナビリティ調達ガイドブック):日本及び中国地域・アジアパシフィック地域では、ガイドブックに含まれる「DICグループサステナビリティ調達ガイドライン」を取引先への要請事項として周知するとともに、付属の調査票でサステナビリティ活動状況に関するアンケート調査を実施しています。この調査はRBA行動規範も参考に作成されています。評価結果は回答企業のすべてにフィードバックしており、必要に応じて訪問調査等のフォローアップを実施して取引先のサステナビリティ向上を推進しています。さらにガイドブックに含まれる「DICグループグリーン調達ガイドライン」では化学物質管理の徹底・関連法規制の遵守・環境負荷低減の推進を各製造業者に求めています。また調査票による確認を適宜行い、製造業者の対応状況の把握および必要なフォローを実施しています。

主な指標および2025年度の実績

以下の指標は、2025年度におけるサプライヤーエンゲージメント、リスク評価および取り組みの成果を示しています。これらの指標については、グループ全体の定量的な目標は設定していません。

主な指標および実績

  • サプライヤー評価:総原料購買金額の80%以上を占めるサプライヤーの評価を完了しています。(2025年)
  • 国内DICグループ:原料購買金額の90%以上の評価を完了し、追加の個別面談を2024年以降に8件、また別途訪問調査を2011年以降累計102件実施しています。なお取引先が商社の場合には、必要に応じて製造業者にも評価を実施しています。加えて、基本取引契約には法令遵守、人権の尊重およびDICグループサステナビリティ調達ガイドラインの遵守に関する条項を盛り込んでいます。これらの原則は、サプライヤーとのエンゲージメント活動を通じて継続的に浸透・強化しています。
  • DIC グループ中国地域およびDIC グループアジアパシフィック地域:2024年より本格的な評価活動を進めており、また追加の個別面談を3件実施しています。
  • Sun Chemical:原料購買金額の80%以上の評価を完了し、IQ Plusの導入により拡大を継続しています。

リスクアセスメントとパフォーマンス

  • リスク特定:IQ Plusを活用し、高リスクサプライヤーの優先的な特定を実施しています。
  • パフォーマンス:各地域におけるサプライヤーのEcoVadis平均スコアはEcoVadis世界全体の平均を上回る水準を維持しています。EcoVadisの「持続可能な資材調達」分野ではDICグループとして76点の高評価を受けています。また、CDPのサプライヤーエンゲージメント評価(SEA)で最高評価のAを獲得しました。(2025年)

DICグループ各事業地域におけるサプライヤーのEcoVadis平均スコア:

  • 国内DICグループ:62.2
  • DIC グループアジアパシフィック地域, DIC グループ中国地域:57.6
  • Sun Chemical:66.0
  • ベンチマーク(EcoVadisにおける全評価対象企業の平均スコア):50.0

DICグループ各事業地域におけるサプライヤーのEcoVadis平均スコア

パフォーマンスのモニタリングおよび継続的改善

DICグループは、サプライヤー管理においてPDCA(Plan–Do–Check–Act)サイクルを適用し、継続的な改善を推進しています。

  • Plan(計画):調査対象サプライヤーの選定およびスケジュールの策定
  • Do(実行):対象サプライヤーにEcoVadis等の評価受審を依頼し、サプライヤーが評価を受審
  • Check(評価):サプライヤーの評価結果を確認し、評価点に応じて是正方法を決定
  • Act(改善):サプライヤーに対して是正を要請し、再評価を計画

最低基準を満たさないサプライヤーに対しては、重点的な是正対応を実施しています。日本においては、最低基準を満たさなかったサプライヤーに対し、面談を通じて改善を促しています。2024年以降、累計8社に対してサプライヤー面談を実施するとともに、102社に対して現地調査を実施しており、いずれも2025年までの累計実績です。

Sun Chemicalは、EcoVadisおよびIQ Plusを活用し、サステナビリティに関するリスク評価およびサプライヤー改善支援を実施しています。また、持続可能な調達方針のもと、サプライヤーに対しては、定義された5段階の評価フレームワークおよびEcoVadisの評価基準に基づく評価を実施しています。要求水準または所定のスコアを満たさないサプライヤーに対しては、追加的なエンゲージメントおよびフォローアップ対応を行い、改善促進とサステナビリティパフォーマンスの向上に取り組んでいます。

なお、法令遵守または人権要件を満たさないサプライヤーに対しては、取引関係の見直しまたは終了を行う場合があります。

サステナブル調達 ― Sun Chemicalのサプライヤー期待事項のステップアップモデル

責任ある調達およびサプライチェーン・デューデリジェンス

DICグループは、サプライチェーンにおけるリスクについて継続的なデューデリジェンスを実施しており、責任ある鉱物調達を含むリスク管理を推進しています。

紛争影響地域および高リスク地域に関連するリスクの評価にあたっては、紛争鉱物報告テンプレート(CMRT)、拡張鉱物報告テンプレート(EMRT)および追加鉱物報告テンプレート(AMRT)を用いてサプライヤー調査を実施しています。リスクが特定された場合には、是正措置を講じています。

また、人権デューデリジェンスをサプライヤー評価および調達プロセスに統合しています。これには、社内研修の実施に加え、製品開発段階におけるチェックポイントを設けることで、潜在的なリスクの早期特定を図る仕組みが含まれます。

人権デューデリジェンスの実施プロセス

是正措置

負の影響またはリスクを特定した場合、DICグループは以下の是正措置を実施しています。

  • サプライヤー是正措置要求(SCAR)の発行
  • サプライヤーとの直接対話および是正計画の策定
  • フォローアップによる進捗モニタリングおよび再評価

また、購買部は、サプライヤーに起因する製品の品質問題および顧客への影響についても管理し、必要に応じて是正措置および補償対応を講じています。

事業行動およびコンプライアンス

DICグループは、行動規範に基づき、公正かつ透明性の高い事業活動を推進しています。同規範には、独占禁止法の遵守および腐敗防止に関する厳格な要件を定めています。これらの事項については、定期的な研修およびeラーニングを通じて周知・徹底しています。

さらに、下請代金の適正な支払いに関する法令遵守を推進しており、社内研修、監査体制、および業界プログラムへの参画を通じて対応を強化しています。

支払条件および支払慣行

サプライヤーへの支払慣行は、社内の調達プロセスおよび適用される法令に基づき管理しています。現時点において、支払条件に関するグループ横断的な単独方針は正式に策定していませんが、内部統制、研修および監査メカニズムを通じて当該分野のガバナンス強化を進めています。

ガバナンスおよび監督体制

DICグループは、サプライヤー管理について、グループ共通の方針、ツールおよびKPIに基づき、全社的に統括・監督しています。

これらのフレームワークは各地域において運用しており、サプライヤー評価のカバー率、リスク特定、および是正措置の実施状況に関する報告を実施しています。

原材料調達における環境負荷低減への取り組み

DICグループは、中長期的な視点で原料調達における環境負荷低減への取り組みを推進しています。

DICグループは、SBTi に認定されたScope3関連目標を達成するため、取引先と連携し購買原料のGHG排出量削減を推進しています。その一環として、これまでに主要サプライヤーに対しGHG排出量削減の中長期目標の確認や設定の啓発を実施しました。また、社会・顧客の要請に対応し製品カーボンフットプリントを算出するため、購買原料のGHG排出量調査にも取り組んでいます。今後も業界動向等を踏まえながら調査を継続し、製品カーボンフットプリントの算出およびその削減に努めていきます。

DICグループは環境負荷低減のため植物由来バイオ原料に加え、マスバランス方式バイオ原料、ケミカルリサイクル原料等の導入を推進しています。グローバルなサプライチェーンを活かして原料調査を行い、技術部門と情報共有することで製品設計の見直しにつなげます。

G1-3 事業行動に関する目標

DICグループは、「DICグループ行動規範」に基づき、倫理的な事業活動を推進しています。本規範は、グループ全体の事業運営における誠実性、法令遵守および責任ある意思決定の基盤を定めるものです。

本規範は、すべての従業員に対し、適用される法令および規制の遵守、誠実かつ高い倫理観に基づく行動を求めるとともに、贈収賄、汚職、利益相反、不適切な財務慣行等の不正行為を禁止しています。また、公的機関または公的関係者に対する不適切な支払いや違法な寄付についても明確に禁止しています。

現時点において、DICグループは、事業行動に関する管理を主として方針の実施、内部統制および監督体制を通じて行っており、当該分野に関する定量的な目標は公表していません。

DICグループは、以下の取り組みを通じてコンプライアンス体制の強化を継続しています。

  • 「DICグループ行動規範」の継続的な周知徹底
  • コンプライアンスに関する教育・研修の実施および日常業務・意思決定への浸透
  • 内部統制システムの整備・運用状況のモニタリング

DICグループは、コンプライアンス体制の一環として、不正行為の防止を目的に、全ての従業員を対象として、贈収賄防止および腐敗防止に関する研修を実施しています。

G1-4 汚職および贈収賄に関する指標

DICグループは、内部統制システムの整備・運用状況のモニタリングを実施しています。

従業員は、DICグループ行動規範違反の疑いがある事案を報告することが求められており、当該懸念事項は、グループのコンプライアンス体制に基づき所定の内部手続きに従って適切に対応されます。

報告対象期間における「汚職および贈収賄に関する罰金」ならびに「汚職および贈収賄に関する有罪判決」の件数については、以下の集計表に記載しています。

汚職および贈収賄に関する発生件数

項目202520242023
汚職・贈収賄に関する罰金000
汚職・贈収賄に関する有罪判決件数000

なお、報告対象期間において、汚職関連の問題を理由として取引先との契約を解除または更新しなかった事例はありませんでした。

DICグループは、不正行為の防止および早期発見を目的として、モニタリングおよびコンプライアンス・プロセスの一層の強化に継続的に取り組んでいます。

G1-5 政治的影響力およびロビー活動

基本的な考え方

DICグループは、倫理性および公正性を重視して事業活動を遂行しており、公的意思決定に対して不適切な影響を及ぼすことを目的とした活動は一切行っていません。

また、業界団体や外部イニシアティブに参加する場合には、適用される法令および規制を遵守して実施しています。

さらに、「DICグループ行動規範」においては、本方針を一層明確化しており、公的機関または公的関係者に対する不適切な支払いおよび違法な寄付・拠出を禁止する旨を定めています。

寄付金および社会貢献

2025年のDICグループの寄付金支出は約66百万円です。このうち、日本国内での実績としては、教育研究支援などを含む指定寄付金が約10百万円、特定公益増進法人向けおよびその他寄付金としての社会貢献目的などの用途では約7百万円を支出しています。

なお、2025年においてDICグループによる政治団体向けの寄付金はありませんでした。

業界団体などへの参画

化学企業の立場から、DICグループでは様々な業界団体などの活動に参加して専門的な情報の提供、調査活動や資料の収集などの活動に取り組んでいます。

日本国内における主な参加団体は、一般社団法人日本化学工業協会や一般社団法人日本経済団体連合会、化成品工業協会、合成樹脂工業協会、印刷インキ工業会などから、一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン等と多岐にわたります。

海外も含めたDICグループ全体としての2025年の様々な社外活動の参加にかかる支出(組合会費)は約160百万円です。

G1-6 支払慣行に関する指標

支払慣行に関する基本方針

DICグループは、サプライヤーとの取引関係において、公正性および透明性を重視した支払慣行を徹底しており、G1-2に記載のとおり、責任あるサプライチェーン管理を推進しています。

特に国内DICグループにおいては、中小受託取引適正化法(取適法)の適用対象となる取引について、法令要件を確実に遵守しています。

その他の地域(Sun Chemicalを含む海外事業)においては、以下の方針に基づき支払慣行を運用しています。

  • 契約に基づき支払条件を設定しており、当該条件は地域特性およびサプライヤーとの取引関係に応じて異なります
  • 支払慣行は、サプライヤーの規模や各地域の市場環境等の要因により差異が生じる場合があります