Topic 食品包装による消費期限長期化への取り組み
- サンケミカルグループが社会課題の解決に向けて取り組む事業活動 -
サンケミカルグループ(米国)はDICグループの一員として主に欧州・米州で、世界NO.1の印刷インキ事業を展開し、様々な社会課題の解決に貢献する製品の開発と供給に取り組んでいます。
社会の課題
食品の消費期限(または賞味期限)の長期化や容器包装の軽量化は、お客様にとって重要なポイントの一つになってきています。グローバルに様々な法規制が強化される中で、包装材料は流通・小売・消費段階において製品を保護すると同時に、商品の鮮度維持と消費期限(賞味期限)長期化の要請が高まっていると考えられます。商品を安心して消費できることに加えて、食品本来の香り・食感・色合い等を維持する賞味期限の長期化も同時に求められるようになってきたからです。欧米市場では、酸素や紫外線、湿気や匂いなどの要因が食品の鮮度に悪影響を与えるため、これらを防ぐ機能性を高めた食品包装が求められています。またガラスや金属などの既存の包装は、水分や気体(酸素、水蒸気など)を通さない反面、重量がかさみ、輸送コストやCO2排出量増加の要因と考えられています。
このような背景から、フレキシブルパウチのようなプラスチック包装の需要が高まりましたが、この形態で消費期限(賞味期限)を長期化するには、高度な構造設計技術が求められ、幾層ものフィルム層や金属層を必要とするケースもあり、コスト・重量・加工など技術的な課題があります。
サンケミカルグループの対応
サンケミカル社は、欧米における食品包装市場の消費期限(賞味期限)を長期化するという課題は、従来のバリア技術を革新的な酸素バリア性コーティングに置き換えることにより解決し、それによりリサイクル、金属不使用、また廃棄物削減などのサステナブルな取り組みを進めることができると考えています。
サンケミカル社の酸素バリアコーティング SunBar® (Aerobloc) は、包装から特殊なバリアフィルム(EVOHフィルムや金属蒸着フィルム)層を取り除くことで、ラミネートの柔軟性に加えて包装 の軽量化を可能にした次世代の先進技術により開発された製品です。酸素バリアコーティング SunBar® (Aerobloc) は、薄く均質で、ピンホールを気にすることなく容易に印刷可能で、また一般的な接着剤を使用することで多様なフィルムのラミネートを可能にしました。
これらは、費用効率に優れ、軽量化、CO2排出量削減の効果もあるフレキソやグラビアインキによる印刷にも対応でき、コンバーターが使用している現状設備を大幅な変更なしに使用できます。
最近acpo 社との協力により、SunBar® (Aerobloc) プレコートフィルムの供給が可能になりました。これにより、自社フィルムにSunBar® (Aerobloc)をコーティングできないコンバーターへも低コストのバリアフィルムを供給することができます。acpo社はきわめて精密な装置での薄膜フィルムへのコーティングにより、現在の設備をほとんど変更することのない(コーティングユニットへの追加設備投資を必要としない)低コストの改良バリア素材を求めている顧客へフィルムを提供することが可能となりました。
VOICE from DICグループ
SunBar® (Aerobloc) はお客様へソリューションを提供します
昨今のビジネスにおいてブランドオーナーは、消費期限の長期化への取り組みと同時に、サステナビリティ、法令遵守、食の安全、コスト削減のための包装軽量化等、様々な社会課題に挑んでいます。コーティングされたプラスチックはバリア性を向上させますが、実現するのには困難が伴い、コスト面のデメリット等のハードルもあります。SunBar® (Aerobloc)の酸素バリア性コーティングはこれらの有望な解決策として、ブランドオーナーが市場で直面している課題へのソリューションを提供します。
Product Manager,
Coatings, Sun Chemical
Robert O'Boyle
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