コーティング用無機-有機ハイブリッド型樹脂

商標:セラネート

ファンクショナルプロダクツ

コーティング用無機-有機ハイブリッド型樹脂 コーティング用無機-有機ハイブリッド型樹脂

セラネートシリーズは、無機成分(ポリシロキサン)を有機成分(アクリル樹脂)と複合化したハイブリッド樹脂です。被塗装物の長期保護と美観維持を実現し、メンテナンス費用の削減が可能となります。ビルや橋梁などの構造物は、耐久性だけでなく、空気中を漂う微粒物質に対して優れた耐汚染性を備えなければ、清掃や塗替えといったメンテナンスサイクルが短いスパンになります。フッ素樹脂をはじめとする従来の高耐候塗料用樹脂はこの耐汚染性に課題を残しておりました。加えて市場ではフッ素化合物の使用規制強化の動きもあります。これらの課題を克服し、メンテナンスフリーで長期に亘って美観を維持できる外装塗料用樹脂が、有機‐無機ハイブリット樹脂のセラネートです。溶剤使用規制や塗装環境をはじめ、用途や基材などの諸条件に対応するため、水性、溶剤系、紫外線(UV)硬化型と幅広い製品ラインナップを揃えております。

セラネートシリーズの技術的特長


・ポリシロキサンがアクリル樹脂中にナノレベルで均一に分散された複合樹脂塗膜を形成するため、無機と有機成分をブレンドした塗膜と比較して、耐候性が著しく優れております。
・塗膜最表面が親水化し、雨水が汚れを洗浄するセルフクリーニング効果が現れるため、優れた耐汚染性を発揮します。
・酸化分解・光分解されにくいポリシロキサン結合を持つため、ラジカルを発生する抗ウィルス・抗菌剤などのバインダー用途にも適しております。

ポリシロキサン相が濃く、アクリル相が淡く写る測定原理から、複合樹脂塗膜(a)ではアクリル中にポリシロキサンがナノオーダーで均一分散している海島構造の形式を観察することができます。一方、ブレンド塗膜(b)では、ポリシロキサンが不均一な状態で偏在している様子が観察できます。(日本接着学会誌 Vol.51 No.7より一部引用)

水性セラネートは、溶剤系と同等以上の塗膜性能の発現が可能な2液硬化型の樹脂です。水性イソシアネート硬化剤とエポキシシラン硬化剤を使用する2つのタイプがあり、耐久性や作業性などの要求物性により使い分けが可能です。昨今議論が活発化しているイソシアネート使用規制強化への対応として、エポキシシラン硬化剤のニーズも高まりつつあります。ウレタン骨格を導入した製品は可撓性と耐久性を兼備するだけでなく、硬化剤を使用しない1液硬化型として使用することも可能です。

主な用途

建築外装用塗料、重防食用塗料など

製品ラインナップ

•2液硬化型 主剤(シラン系特殊硬化型/イソシアネート硬化型) 
•1液硬化型

溶剤系セラネートは、イソシアネート硬化剤を使用する2液硬化型の樹脂です。水性と比較して乾燥性や外観、基材への密着性など各種性能が良好なため、幅広い要求性能や基材に対応することが可能です。そのため、水性と同様に住宅やビルなどの建築外装用はもちろんのこと、工業用塗料などより多くの用途に使用することが可能です。

主な用途

建築外装用塗料、重防食用塗料、
自動車・バイク外装部材用塗料など

製品ラインナップ

•2液硬化型 主剤(イソシアネート硬化型)

UV硬化型セラネートをPETやポリカーボネート樹脂などのプラスチック材の保護コート剤として使用することで、部材の長寿命化を実現し、さらに表面の耐擦傷性を向上させることが可能です。
サステナビリティの観点から、軽量性やリサイクル性が良いプラスチック材料の使用が近年増えており、建築外装をはじめ、太陽光発電や自動車の外装部材へと用途は広がっております。一般的なUV硬化樹脂では、屋外暴露による黄変や硬化収縮によるクラックの発生などにより外装部材への使用には制限がありました。しかし、セラネートの持つ高耐候性とイソシアネート硬化にる可撓性の付与により使用が可能となりました。ガラスへの密着性も良いため、より幅広い用途へ展開されつつあります。

主な用途

建築外装部材、自動車・バイク外装部材、
プラスチックフィルムなど

製品ラインナップ

•2液硬化型 主剤(イソシアネート硬化型)

コーティング用無機-有機ハイブリッド型樹脂とは

DICの強み

主な用途

製品ラインナップ

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