「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット ガイドブック(第3版)」を刊行
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DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:池田尚志)と、子会社であるDICグラフィックス株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:甲斐敏幸、以下「DICグラフィックス」)および同じく子会社であるDICカラーデザイン株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:町田英保、以下「DICカラーデザイン」)は、「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット ガイドブック(第3版)」を2025年10月に刊行しました。
DICグループは、2007年より伊藤啓氏(東京大学客員教授/ドイツ・ケルン大学教授)の監修の下、塗装・印刷・画面表示の各分野において、カラーユニバーサルデザイン*1の理念に基づき、情報を色分けして伝えるときに用いる「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」の開発と普及に取り組んでいます。本配色セットでは、塗装用にマンセル値、印刷用にCMYK値、画面用にRGB値の各色彩値を設定しています。
また、東京大学、一般社団法人日本塗料工業会、石川県工業試験場、NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構と連携し、制作委員会を設置。各分野を横断する協力体制の下、研究・開発および普及活動を推進しています。
本配色セットは、2009年より媒体ごとの色再現特性を考慮して色合いを調整した塗装用のver.1を皮切りに、印刷用を追加したver.2、画面用を追加したver.3を順次発表。さらに路線図、公共施設のサイン、教科書、デジタルサイネージなどの色表示に幅広く用いられてきた実績を踏まえ、一部の色合いを再調整したver.4を2018年に発表しました。2025年1月には、JPMA塗料用標準色をP版に変更したver.4.2へと改定しました。
利用者が本配色セットを効果的に活用できるよう塗装用・印刷用・画面用の色彩値や使用方法などの情報をまとめたガイドブックは、2013年の刊行以来、多くの業界で活用されてきました。今回刊行した第3版では、「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット ver.4.2」を収録するとともに、DICグループ内で使用しているパワーポイントテンプレートの配色やごみ箱の分別サインなどの新たな使用事例を追加しました。本ガイドブックは無償で配布しており、DICグラフィックスや各団体のウェブサイトからPDFファイルを無料でダウンロードできます。
DICグループは本配色セットをはじめ、カラーユニバーサルデザインの普及に積極的に取り組んでいます。
2018年に公示された「JIS安全色(JIS Z 9103)」の識別しやすい色合いへの改正に際しては、原案作成委員会に参画し、印刷用のCMYK推奨値の策定や普及活動に協力しました。2020年に内閣府から発表された「大雨の警戒レベルをわかりやすく伝えるための5色配色」では、印刷用CMYK値や画面表示用RGB値の策定に向けた検証に協力・参加しました。
また、2011年から東京大学などと開発に取り組んできた視認性と景観調和を両立する視覚障がい者用点字誘導ブロック「ルシダ®」は、2018年に誘導ブロックメーカー各社から製品化されました。2023年にはブランドロゴタイプと使用マニュアルをDICグループが制作・無償提供し、誘導ブロックメーカー各社が共通の「ルシダ®」ブランドを訴求できる体制を強化しました。異なる使用シーンに対応しつつ、空間全体を統一したデザインで整えるコンセプトが、より明確に伝わりやすくなっています。DICグループは今後も、色覚の多様性に対応したさまざまな活動に取り組み、彩りある快適な暮らしに貢献していきます。
*1 カラーユニバーサルデザイン:多様な色覚に対応し、どのような色覚の人にとっても比較的見分けやすい色や色の組み合わせを用いてデザインすること。
以上
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