中国のコーティング用樹脂メーカー「Guangdong TOD New Materials Co., Ltd.」を買収 -最大需要地中国の事業基盤を強化し、アジアでコーティング用樹脂事業を本格的に拡大-

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2022年7月1日

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫)の100%子会社であるDIC (China) Co., Ltd. は、7月1日付で中国のコーティング用樹脂メーカーであるGuangdong TOD New Materials Co., Ltd.(中国語社名「广东彤德新材料有限公司」、所在地:中国・広東省、以下「TODNM社」)の全株式を取得したことを、お知らせします。(買収金額は非公開)

当社は、アジアのコーティング用樹脂市場で事業拡大を目指すなか、世界最大の需要地である中国におきましては、今後も高成長が見込まれていることから、特に注力しています。

現在、当社は中国の中山と張家港の2拠点体制でコーティング用樹脂を生産し、現地で販売していますが、生産面では既に両拠点ともフルキャパシティで生産しており、拡張余地が少ない状況にあります。このような状況下、中国における事業拡大を実現するには、中国の顧客基盤を有するローカルメーカーの買収が最も有効な手段と判断し、接触を図ってきました。そのなかでTODNM社が当社にとって最も戦略的価値が高いものと判断し交渉を重ねた結果、両社間で株式譲渡契約の締結に至り、このたび全株式の取得を完了しました。

TODNM社は、TOD/同徳ブランドとして中国塗料業界で広く浸透・信頼されており、中国顧客への幅広い販売網を有しています。また、同社は厳しい環境規制に対応した水性樹脂等の製品設計力、応用技術力や大規模の生産設備を有しており、こうした背景から顧客からの評価も高く、持続的な成長を実現しています。一方、当社は本買収に先駆け、コーティング用樹脂事業の責任者を2021年1月から中国に配置し、アジア市場で事業拡大するための組織構築や営業管理システムの導入を進めてきたことから、買収後のTODNM社の事業運営を円滑に行う体制が既に整っています。今後、両社の企業文化の融合を迅速に行い、それぞれの強みを発揮することで以下を実現していきます。

・ TODNM社の生産能力を拡張し、2023年度中に生産能力を現行の2倍に引き上げ拡大
・ TODNM社が保有する生産能力・販売網・応用技術力に、DICの樹脂合成技術を融合することで、顧客への提供価値を向上
・ 中国での環境規制にいち早く対応したTODNM社の水性樹脂製品をポートフォリオに取込み、同製品をDICが事業拠点を持つ日本・中国・アセアン・インド・欧米地域などグローバルに展開


中長期的には、22年5月に公表したインドIdeal社での生産拠点拡張と合わせ、アジア地域でのコーティング用樹脂の優位性を確立し、環境負荷低減と機能性付与に供する樹脂製品をアジア域に広く供給していくことで、2030年までに地域全体でシェア5%の獲得を目指してまいります。

【TODNM社概要】
社名     Guangdong TOD New Materials Co., Ltd.(中国語社名「广东彤德新材料有限公司」)
所在地    本社・工場:広東省韶関市翁源区
       鶴山分公司(営業センター、R&Dセンター、本部) : 広東省江門市鶴山市
事業内容   コーティング用樹脂の製造及び販売
生産品目   アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等(溶剤系及び水性)
主用途    工業塗料用(自動車補修用、機械金属用、工業防食用(インフラ、船舶))
従業員数   343名(2022年3月31日現在)

以上

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