「ホワイト物流」推進運動を通じた物流環境の改善につながる取組事例紹介

  • サステナビリティ
2021年11月5日

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫)は、国土交通省・経済産業省・農林水産省が提唱する「ホワイト物流」推進運動※1の趣旨に賛同し、2019年12月に自主行動宣言を「ホワイト物流」推進運動事務局に提出しました。その後、自主行動宣言で掲げた7つの取組項目に基づき、物流環境の安定と改善につながる様々な活動に取り組むなか、今回、その具体的な取組として「パレット等の活用」と「船舶や鉄道へのモーダルシフト」の事例をご紹介します。

取組項目取組内容
物流の改善提案と協力・取引先や物流事業者から、荷待ち時間や運転者の手作業での荷卸しの削減、附帯作業の合理化等について要請があった場合は、真摯に協議に応じるとともに、自らも積極的に提案します。
パレット等の活用・パレット、カゴ台車、折りたたみコンテナ、通い箱等を活用し、荷役時間を削減します。
高速道路の活用・物流事業者から、高速道路の利用と料金の負担について相談があった場合は、真摯に協議に応じます。
船舶や鉄道へのモーダルシフト・長距離輸送について、トラックからフェリー、RORO船や鉄道の利用への転換を行います。この際に、運送内容や費用負担についても必要な見直しを行います。
運送契約の書面化の推進・運送契約の書面化を推進します。
契約の相手方を選定する際の法令遵守状況の考慮・契約する物流事業者を選定する際には、関係法令の遵守状況を考慮します。
異常気象時等の運行の中止・中断等・台風、豪雨、豪雪等の異常気象が発生した際やその発生が見込まれる際には、無理な運送依頼を行いません。また、運転者の安全を確保するため、運航の中止・中断等が必要と物流事業者が判断した場合は、その判断を尊重します。

当社は物流協力会社と連携し、当社の一部物流拠点において、リターナブルパレット※2(再利用が可能なパレット)の使用を進めています。これにより、従来発生していた工場からの入庫時におけるワンウェイパレット※3(1回限りの使用を目的としたパレット)への積替え工程がなくなり、「荷役作業の軽減」を実現しました。また、リターナブルパレットによるお客様への納品とその回収を進める事で、パレットの再利用率も高まり、ワンウェイパレットの廃棄処理による二酸化炭素排出量を削減する事にも繋がっています。

当社は、従前より国内の長距離輸送について船舶へのモーダルシフトを進めていますが、船舶輸送においては、より環境負荷が低い「SOx規制適合油燃料」の使用が業界の標準となっています。「SOx規制適合油燃料」は従来使われていた燃料である「C重油」よりもサーチャージ価格が高めに設定されているため、物流業者にとっての費用増となりますが、当社は、「ホワイト物流」推進の観点から、物流業者からの相談を受け、2020年より適宜、物流業者に対し「SO x規制適合油燃料」使用について適切にサーチャージ費用を負担しております。

当社は、こうした取組事例にとどまらず、今後も物流協力会社とのコミュニケーション強化や協働を通じ、ホワイト物流運動の推進とサステナブルな社会の実現に貢献する所存です。

以上


*1:「ホワイト物流」推進運動とは、深刻化が続くトラック運転者不足に対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に寄与することを目的とし、トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化や、女性や60代以上の運転者等も働きやすい労働環境の実現に取り組む運動です
*2:リターナブルパレットとは、再利用が可能なパレットのことで、そのまま使い続けることで廃棄処理の減量化など環境への負荷が少ないのが特徴です
*3:ワンウェイパレットとは1回限りの使用を目的としたパレットのことで、使用後、廃棄処理されます

DIC、「ホワイト物流」推進運動に参画(2019年12月20日公表)

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