新規ナノサイズ二硫化モリブデンが、日本トライボロジー学会技術賞を受賞 ー機能性ナノ粒子のトライボロジーへの適用による当社独自の潤滑添加剤の開発ー

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2026年4月15日

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:池田尚志)は、独自の無機材料設計技術により、機能性ナノ粒子「ナノサイズ二硫化モリブデン」を開発し、一般社団法人日本トライボロジー学会*1による「2025年度日本トライボロジー学会技術賞」を受賞しました。本開発では、二硫化モリブデンをナノシート形状とすることで、従来品では機能が限定されていた狭小な摺動界面でも高い潤滑性能を発揮します。同賞は、摩擦・摩耗・潤滑を取り扱う工学である「トライボロジー」に関する実用技術において、独創性、新規性、高機能性が認められ、今後の社会貢献が期待できる業績に対して授与される賞です。

適用事例:潤滑性コーティング被膜(添加剤としてナノサイズ二硫化モリブデンを使用)
FALEX試験*2によって、エンジン部品などの高負荷がかかる摺動面を想定した検討を行いました。

機械部品の運転では、部材の表面同士が接触・摺動することで摩擦および摩耗が発生するため、エネルギーロスや故障の要因となっています。これらを低減するため、従来は潤滑剤として二硫化モリブデンが使用されてきましたが、狭小な摺動界面では十分な効果を発揮できないという課題がありました。

本開発品は、当社の無機材料設計技術により、二硫化モリブデンを特徴的なナノシート形状とすることで、摺動界面への侵入および定着を可能とし、潤滑性能の向上を実現しました。特に、コーティング、グリース、オイルなどの用途に使用した場合、極少量の添加で母材の機能を損なうことなく、優れた潤滑性を付与することが可能です。

当社は、宇宙空間に代表される極低温・高真空などの極限環境から、精密な動作が高度に求められるロボティクス分野に至るまで、あらゆる機械システムにおいて不可避な「摩擦と摩耗」の低減に取り組んでいます。これにより、エネルギー効率の向上と機械システムの長寿命化を実現し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

■受賞題目
「新規ナノサイズ二硫化モリブデンの合成と固体潤滑剤への展開」

■受賞者
小寺史晃、袁建軍、SITI MASTURAH BINTI FAKHRUDDIN

以 上


*1 トライボロジーに関する学術および科学技術を振興する事業を行い、理論と技術の発展に寄与することを目的とする学術団体。
*2 ASTM規格(米国試験材料協会が策定・発行する技術基準で、化学製品、医療機器、航空宇宙部品など幅広い分野で利用されています)に基づいた客観性、再現性の高い高荷重条件での潤滑試験。

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