2021年度入社式 社長式辞要旨

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2021年4月1日

DIC株式会社(本社:東京都中央区)社長執行役員 猪野薫が、本日の入社式において行った挨拶の要旨を下記の通りお知らせします。なお、本年度は昨年に続き新型コロナウイルス感染予防対策の一環として、本社から映像を配信し、新入社員は配属事業所で参加する形態をとりました。

皆さん、入社おめでとうございます。本日は62名の新入社員を迎えることができました。数ある選択肢の中から、DICグル-プを選んでいただき、大変嬉しく深く感謝するとともに心から歓迎します。一堂に会して行えないことから、やや寂しい思いがしますが、皆さんに対する歓迎の意を伝えるべく、この良き日に、私なりに「心に響く価値観」の発信を心がけたいと思います。

昨年以降、私たちの生活は新型コロナウイルスの出現により一変しました。オフィスにおいてはテレワークが常態化し、また工場においても、これまでと異なる“もの作りの現場”を真剣に考えるきっかけをもたらしました。生活様式の変化に伴い、「働き方改革」を全社横断的に進めるプロジェクト“WSR(Work Style Revolution)2020”をスタートさせました。キーワードは、「生産性の向上」と「働きがいの向上」です。
これからは、性別に関係なく働く期間が長くなる時代になります。従って、生活と仕事の両立を考えたワークライフバランスはもちろんのこと、職場は「能動的に取り組めて、働きがいある」場所でなければなりません。私は、「働きがい」とは、“やりがい“と”働きやすさ“の掛け算だと考えています。DICで働くことに誇りを持ち、能力と意欲ある「個」と「多様性」が正当に評価されているという実感が持てる“自己実現の場”を構築したいと考えています。

どんなにデジタル化が進もうと仕事は「人」が進め、「人」同士がつながる中で進む、という意味では「働き」の本質は変わらないと思います。従って、リモート下であろうとリアルとのハイブリッドであろうが、「つながる」を探ることに知恵と工夫が必要になるでしょう。上司、先輩、あるいは同僚の方々との間での「信頼関係」の構築の為に、コミュニケーション能力がこれまで以上に重要になります。
最近、「信頼貯金」という言葉を知りました。日経WOMANが主催する「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2021」で大賞に選ばれた端羽英子さんのお言葉です。信頼貯金が不足すると、正論を聞いてもらえない場合があるということです。この“貯金”は、ともするとコミュニケーションが欠如すると残高が減ってしまうリスクがあります。しかしながら、コミュニケーション能力を高める努力を怠らなければ、信頼貯金をどんどん殖やすことができると考えます。

当社はESG経営を推進しています。地球の永続性に貢献できない企業は、存在意義を失い永続的に企業活動ができない可能性があるからです。DICの進むべき事業領域は、「社会的価値の向上」と「経済的価値の向上」がシンクロする領域としており、これは多分にサステナビリティを意識しています。気候変動、海洋プラスチック問題、食の安全、デジタル化などの社会課題と社会変革にフォーカスし、事業ポートフォリオの質的転換を目指しています。そして、その暁には10年後の“あるべき姿”として私が標榜する「ユニークで社会から信頼されるグローバル企業」が実現されるものと思います。
会社においても、「信頼貯金」が大事であります。メーカーとして、そして社会に貢献するグローバル企業として尊敬される為には、様々な社会課題に取り組む姿勢と正しい企業姿勢が大事であります。

毎年、新入社員の皆さんに「企業は誰のためにあるか」について考えることをお願いしています。会社は、「個人が活躍する場」です。これを実現する経営の在り方として二つのことが大切だと考えています。まず、意欲や能力のあるすべての個人に対して“活躍の場”を提供することです。次に、“正しいことを正しく行う”企業風土を醸成することです。
これらを踏まえて、これから真のDICパーソンになるために皆さんに三つのお願いがあります。
一つ目は、「異文化を受け入れる懐の深さと柔軟性を持つこと」
二つ目は、「多様性(異なる性、国籍、意見を持つ人間)とのコミュニケーション能力を身につけること」
三つ目は、「常に“社会から信頼されるDICブランド”を意識すること」です。

皆さん、個の多様性を結集し、素晴らしい会社を一緒に創っていきましょう。本日は、誠におめでとうございます。

以上

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