DIC 柔らかいエレクトロニクスを実現した、無線タイプのセンサを開発 設置・除去作業の簡便さと安全性、意匠性を兼ね備え、商業施設やオフィスビルなどの温度や湿度、照度をセンシング

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2019年2月1日

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫)は、商業施設やオフィスビルなど施設内の温度や湿度、照度のセンシングに用いるセンサデバイスを開発し、2018年秋より複数企業との実証実験を開始しました。同開発品は、当社グループ製品を組み合わせることで、手で曲げられる柔軟性と設置・除去作業の簡便さに加えて、安全性や意匠性を兼ね備えた画期的な無線タイプのセンサです。

商業施設やオフィスビルなどで快適な空間を維持するためには、施設環境の測定が不可欠です。また、環境負荷低減が求められる中、空調などにおける省エネルギー対策を講じる際にも施設環境のデータ化が求められています。
一方、これまでの主流である有線タイプのセンサは、既存施設へ設置しづらいことや、テナントやフロアレイアウトの変更時に適所設置できないことが課題でした。また、無線タイプの場合も、従来製品の多くは筐体がプラスチック成形品であり、取り付けが簡便な両面テープでの固定には落下の危険性を伴うことが課題でした。加えて、筐体の厚みやカラーバリエーションの少なさによる施設デザインとの不調和に対して、改善を求める声が高まっています。

このたびの開発品は、
1.回路基板に当社グループ製品である配線用導電インキ「SunTronicTM」(サントロニック)を用いた印刷方式を活用することで、柔らかく曲げることのできる筐体と、約5mmという薄さと約20gという軽さを実現しました。加えて、設置面に当社製品である再剥離性粘着テープ「DAITAC®」(ダイタック)を採用することで、「貼る、剥がす」といった設置・除去作業の簡便化を実現しました。
2.基材には柔軟性と難燃性を備えた材料を採用しながら、表面を印刷シートで外装したことにより、安全性だけでなく意匠性も有します。
3.無線通信方式にはLPWA(Low Power Wide Area)の一つであるLoRa方式を採用し、その低電力性能および長距離通信能力と、シンプルなスター型のネットワークトポロジにより、バッテリー駆動と簡便な機器管理、システムコストの低減を実現します。

当社は、同開発品について実証実験を重ね、1~2年内での製品化を目指します。
当社グループでは、“2025年のありたい姿”を目指し取り組む中長期的なテーマに、社会要請にマッチした最適ビジネスモデルの構築を位置づけています。今後も、顧客と社会の持続可能な発展に貢献する製品や技術の開発に鋭意取り組んでいきます。

以上

※ネットワークトポロジ:ネットワークの接続形態の総称。スター型は、中心となるハブに各端末が接続されている方式。端末同士が接続されているメッシュ型に対して、通信制御が簡単になる。

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