DICグループ DICグラフィックス社が、米ぬか油を原料に使用した食品パッケージ用表刷りグラビアインキ「ライジンシリーズ」を新発売 バイオマス原料を使用することによりCO2削減に寄与

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2017年9月4日

DIC株式会社(社長執行役員:中西義之)の子会社であるDICグラフィックス株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:谷上浩司、以下DICG)は、食品パッケージ用表刷りグラビアインキとして米ぬか由来成分を原料とするライスインキ「ライジンシリーズ」を開発し、8月より販売を開始しました。同製品は二酸化炭素(CO2)削減につながる再生可能な植物由来原料(バイオマス)である米ぬか成分を原料とする樹脂を使用した環境調和型製品です。

印刷インキ業界では環境対応製品の拡販を進めていますが、同時に「有限の」資源に頼らず、かつ資源の無駄遣いをしない「循環型社会」を目指す取り組みとして、植物由来のバイオマス原料を使用したインキ製品の開発を進めています。現在は松脂や種子など由来の原料が主に使われていますが、最近では「余って捨ててしまう米ぬか(資源)の有効活用」をコンセプトにライスインキ・コンソーシアムが立ち上がるなど、米ぬか油を使用したインキに対する市場ニーズが高まっています。

このたび開発しましたライスインキ「ライジンシリーズ」は、市場からの高い評価を受け広く使用されている松脂由来樹脂を使用した「アルティマNT型インキ」をベースに設計しています。本製品は、アルティマNTと同様に植物由来成分をインキ固形分の20~40%以上含有していますが、ライスインキ・コンソーシアムが定義する表刷りグラビアインキのライスインキ基準である“米ぬか由来成分が15%以上”を満たした設計としています。

本製品は、本年5月にライスインキ・コンソーシアムの認定によるライスインキ製品一覧に登録され、続いて8月にはアルティマNTとともに日本有機資源協会のバイオマスマーク製品※1に認定されました。これにより、同インキで印刷した印刷物にはライスインキのロゴマークが、同インキにはバイオマスマークの使用が可能となります。また、安全性においては、ノントルエン、ノンメチルエチルケトン(MEK)の設計にするとともに、NL規制や容器包装に対する食品衛生の第18条に基づいた規格基準「厚生省告示第370号」に適合した設計となっています。

DICG社では、食品パッケージ用インキのラインアップにおいて、このたびのライスインキ「ライジンシリーズ」を含め、植物由来成分を10%以上使用したバイオマス製品を「ナチュラリスリキッドシリーズ」として今後展開していきます。

DICグラフィックス製品

当社グループでは、中期経営計画「DIC108」で成長牽引事業と位置付けるパッケージ関連材料として、ナチュラリスリキッドシリーズの拡販なども進めています。今後も、既にラインナップしているオフセットインキとともに、バイオマス原料を使用したグラビアインキ・接着剤などの拡充によりCO2削減に貢献していくとともに、無溶剤や水性などの環境対応製品の開発も進め、サステナブルな社会の実現に貢献していく所存です。

以上

※1)一般社団法人日本有機資源協会(JORA)が、「バイオマス由来成分がインキ固形分中10%以上含まれるもの」と定義している製品。

※2)印刷インキ工業連合会が、食品包装材料に用いられる印刷インキについて制定した「食品包装材料用印刷インキに関する自主規制」(通称 : NL(ネガティブリスト)規制)

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