DIC PTTGCの子会社TSCL社(タイ)でポリスチレンの委託生産を開始 海外への販路構築およびBCP(事業継続計画)の強化を目指す

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2017年5月22日

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:中西義之)は、食品包装資材などに使用されるポリスチレン事業において、PTT Global Chemical公社(PTTGC社)子会社であるThai Styrenics Company Limited (以下、TSCL社)への委託生産を2017年初頭より開始しました。
PTTGC社はタイで石油化学と精製事業を担うアジア太平洋地域における有力な総合化学メーカーであり、芳香族化合物や多様なポリマ製品を含むオレフィン系など多くの製品群に強みを有しています。TSCL社は同グループにおけるポリスチレンの主力生産会社です。

ポリスチレンは、透明性、発泡性、成形性に優れ、かつ無臭といった特徴を有することから、食品包装資材や建材を中心に各業界で広く利用されています。日本国内の市場は、単身世帯の増加などによる調理済み食品容器市場の拡大や、発泡体を利用した断熱建材などの堅調な需要により安定的な出荷が継続していますが、中長期的には漸減が見込まれるため、当社においては海外への販路構築が喫緊の課題となっています。そのため当社では、成長地域であるアジアへの本格展開を果たすにあたり、東南アジア域内で存在感があり、かつ同地域における大手包装材メーカーとの結びつきの強いメーカーとの協力関係構築を目指していました。

アジアにおけるポリスチレン市場は、GDPに連動した高い成長が継続しており、この傾向は当面続くことが期待されています。当社ではこの高成長が期待できる市場において、得意とする薄肉・軽量化が実現可能な高付加価値製品を展開することで、同地域における日系顧客ばかりでなく、中長期的には現地顧客に対するプレゼンスを高め、旺盛な需要を確実に取り込んでいくことを考えています。加えて、当社ポリスチレンの生産拠点は四日市工場のみでしたが、タイにおける生産拠点を確保することでBCP(事業継続計画)の強化を図ることができます。

当社では、TSCL社との協力により高品質製品の安定供給を実現していきます。販売に関しては当社グループのアジア各地域における拠点の有効活用により、顧客要望にタイムリーに応え信頼関係を構築することで拡販を進め、2025年までには当社グループのPS製品売上を2015年比130%に高めていく所存です。

以上

1908年、印刷インキの製造と販売で創業。本社は東京都。資本金966億円。世界63の国と地域で170を超えるグループ会社をとおして事業を行なう、グローバルケミカルカンパニー。印刷インキ、およびその原料である有機顔料、さらにエンジニアリングプラスチックであるPPSコンパウンドでグローバルトップシェアを有する。ポリマ、液晶などのファインケミカル分野でも特徴のある製品を供給する。

タイの石油公社であるPTT社系列でポリマ関連製品を生産するPTTGC社の100%子会社。2008年にタイ・ラヨーン県に設立され、年産9万トンの生産能力を有する。「DIAREX」をブランド名として、GPPSやHIPSを含む多様な製品を生産するポリスチレンメーカー。世界最高レベルの品質と生産性が認められ、ISOなどの規格取得に加え環境や安全に関する国際的な賞を受賞。

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