DIC ポリスチレンの原料であるスチレンモノマー用タンクを増設 食品容器向けやインフラ関連材料向けの堅調な需要に備える
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DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:中西義之)は、ポリスチレン(PS)を製造する四日市工場(三重県四日市市)に、食品容器向けやインフラ関連材料向けなどの堅調なPS需要に備えるため、原料となるスチレンモノマー(SM)を保管するためのタンク増設を決定しました。新タンクの収容能力は5,000klで、投資額は約9億円、2016年9月に完工する予定です。
PSは透明性、発泡性、成形性が優れ、無臭であることなどから、コンビニエンスストアやスーパーなどで販売されている弁当・惣菜向けの食品容器に多用されています。昨今、単身世帯増などを受け、調理済みの食品を持ち帰って食す“中食”市場が拡大していることから、容器向けにPSは今後も堅調な需要が見込まれています。
また、PSを発泡させ断熱材として使用する発泡PSボードも、住宅建設を含む建設業界向けに伸長していることから、同用途向けのPS需要の拡大も期待されます。
国内のPSメーカーは、1990年代後半から主要需要業界の一つである家電業界が生産拠点を海外に移転したことなどによる需要減少を受け、業界再編が行われ、10社から現在3社となっており、需給関係はバランスのとれた状態にあります。
一方、SMメーカーは設備の縮小を進める中、老朽設備のトラブルなど、SMの供給が逼迫する可能性が考えられます。SM調達に系列チャネルを持たない当社は、BCPの観点から今回のタンク増設を決定しました。
当社は、このたびのタンク増設により安定的なPSの供給体制を整え、2020年にはPS事業の売上高を2015年比で10%増加させる所存です。
以上
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