天然系青色素のグローバルリーダーとしての立場を更に強化 スピルリナの培養から、最新鋭設備による抽出までの一貫生産体制で、世界レベルの安全・品質・安心を確保

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2015年7月1日

DIC株式会社(本社:東京都千代田区、社長執行役員:中西義之)は、昨年5月より建設を進めていたスピルリナ由来の食品用天然系青色素「リナブルー®」の抽出工場が、計画通り2015年8月に完成します。新工場は、スピルリナ(注1)生産拠点のひとつである米国子会社アースライズ社(Earthrise Nutritionals,LLC、カリフォルニア州)に建設され、試験運転後、9月より商業生産を開始します。世界で最も厳しいと言われるカリフォルニア州の水質管理や重金属規制にも準拠した最新の施設で、世界最高グレード製品の大量安定供給を実現します。

「リナブルー®」は、スピルリナに含まれる青色素“フィコシアニン”を抽出し商品化した鮮やかな青色の食品用天然系青色素です。2013年に米国食品医薬品局(FDA)がフィコシアニンを食品用天然系青色素として初めて使用を認可して以降、天然色素化が急速に進む欧米市場を中心に需要が飛躍的に高まっています。当社グループの製品である「リナブルー®」も氷菓を中心に、ガム、チョコレートなど菓子類の着色用に出荷が好調であり、既に稼動している中国・海南島にあるグループの抽出工場はフル稼働の状態が続いています。このような市場の急速な天然色素化を受けて、当社グループにおいても、既存の中国・海南島の工場に加え、米国での抽出工場新設による2拠点体制の構築が急務となっていました。

食品用天然系青色素市場の規模は、2018年までには現在の2倍以上に拡大すると予想され(当社推定)、世界市場における当社グループのシェアについては、2018年には現状の20%から50%への拡大を見込んでいます。また、スピルリナ青色素に限れば、当社グループは現在でもその高品質を背景に90%以上のシェアを有しており、2018年には市場規模が7~10倍へ拡大することが見込まれるなか、その圧倒的なシェアを確保していく所存です。

約10億円を投資し建設した新工場は、このような旺盛な需要に応えるとともに、拡大する市場へのリナブルー®の安定供給実現を目指したものであり、中国・海南島の抽出工場の数倍規模の生産能力を有するばかりでなく、厳しい環境規制にも準拠した最新鋭工場ともなっています。

当社グループでは、原料としての高品質スピルリナの培養・精製から最終製品まで一貫生産できるため、“食の安全・品質・安心”の観点から特に重要なトレーサビリティを確保できるところに強みを有しています。また、宗教による食品認定であるハラル(HALAL)やコーシャ(KOSHER)に対応していることはもちろんのこと、最新の食品安全システム認証規格「FSSC22000(注2)」の取得に向けての取り組みも進めています。

当社グループでは、合成着色料から天然系色素への切り替えの世界的な動きにあわせて工場を新設しましたが、今後もさらに拡大する需要を着実に取り込むと共に、グローバルリーダーとして安定供給を果たしてゆくことで、当社グループの地位を更にゆるぎないものとしていく所存です。

(注1) スピルリナとは、カルシウム、鉄などのミネラル類やビタミン類など50種類以上の健康・栄養成分を豊富に含んだ、アフリカや中南米の湖に自生する藻の一種。DICは世界で初めて管理培養に成功した。
(注2) 食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO 22000と、それを発展させたISO/TS 22002-1(またはISO/TS 22002-4)を統合し、国際食品安全イニシアチブ(GFSI)が制定したベンチマーク承認規格。

DICの100%子会社。本社は米国カリフォルニア州アーバイン市。健康食品向けの藻類(スピルリナ)の生産・販売を行う。年間500トンのスピルリナを生産。藻類の屋外プラントとしては世界最大の規模(総面積18万㎡)となるスピルリナ培養施設を有す。米国本土で唯一、屋外池で藻類の大量培養を成功させており、世界から注目されている。

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