責任ある鉱物調達

DICグループは鉱物調達を重要な課題ととらえ、「責任ある鉱物調達に対する基本的な考え方」を示すとともに、取引先と連携して、サプライチェーンを通じた取り組みを進めています。

「責任ある鉱物調達に対する基本的な考え方」

DICグループは、コンゴ民主共和国およびその周辺国の紛争地域並びに高リスク地域において武装グループへの資金提供や児童労働などの人権侵害に加担しないよう、錫(Tin)、タンタル(Tantalum)、タングステン(Tungsten)、金(Gold)などについて調査を行い、サプライチェーン全体で責任ある鉱物調達を推進します。さらに、このような紛争や人権侵害に関わる鉱物資源の使用が判明した場合は迅速に是正策を講じます。

  • 高リスク地域:
    EU 紛争鉱物規則の定義に基づく、武力紛争の状態にある、または紛争終結後の脆弱な状態にある地域の他、破綻国家のように統治および治安が弱体化し、または皆無で、人権侵害を含めた国際法の違反が広範囲にわたって組織的に横行している地域。

上記の考え方に基づき、日本では前述の「DICグループサステナビリティ調達ガイドブック」による調査の中で、取引先の責任ある鉱物調達の取り組み状況を確認するとともに、購買原料に含まれる鉱物についてCMRT・EMRT※2を使用した精錬所調査を実施しています。これまでにCMRTによる調査を全購買原料の90%以上で、またEMRTによる調査も主要な対象鉱物含有原料で実施済みであり、今後も継続的に調査の拡充およびアップデートをしてまいります。

  • 2 RMI(Responsible Minerals Initiative)による精錬所情報等の報告テンプレートであり、対象とする鉱物は以下の通り。CMRT(Conflict Minerals Reporting Template):錫・タンタル・タングステン・金(3TG)、EMRT(Extended Minerals Reporting Template):コバルト・天然雲母。