社員とDIC ~人材マネジメント

主な取り組みの目標と実績

取り組みの視点
・課題など
2016年度 目標 2016年度 実績 評 価 2017年度 目標
グローバル経営のためのナショナルスタッフの育成と登用 人権および労働に関する自主点検の結果に基づき、個別案件の実態確認を継続実施する他、国内、AP、中国のグループ会社社長、製品本部代表の人事制度・評価・報酬のグループポリシーの統一化を推進する 国外グループ会社5社の人権取り組みについて問題のないことを確認した ★★ 本社で幹部向け人権講演会を開催、人権ポリシーを策定、国内外グループ会社への人権に関する自主点検の実施
国内外子会社社長、地域統括会社の機能別ヘッドにまで対象を拡大 ★★ DIC、DICG役付資格社員にグループ統一の等級制度を導入
国内外グループ会社の現地社員幹部候補者への研修を継続実施
外国籍社員の採用、グローバル社員育成のための施策を継続実施
①国内グループ会社社長向けマネジメント研修、海外現地法人代表者赴任前研修を実施
②外国籍社員11名採用。語学習得と異文化やリスクを含めた海外業務理解促進のためのグローバル人材研修(190名)実施、海外トレーニー18名派遣
★★

国内外グループ会社の現地幹部候補者への研修を継続実施
グローバル社員育成のための施策を継続実施
女性活躍推進を通じた、多様性のある人材確保と多様な働き方への支援 女性活躍推進策の充実と、新卒採用の女性比率30%以上の達成 女性活躍推進意識啓発フォーラム(WomenInDIC)開催(800名参加)女性対象ランチタイムセミナー開催(85名受講)新卒採用53名中、女性15名28.3%) ★★ 女性活躍推進施策の充実、新卒採用の女性比率30%以上の達成
障がい者雇用の促進を通じた、多様性のある人材確保と多様な働き方の支援 障がい者雇用率2.2%以上の達成および維持 障がい者雇用率2.04%(2016年度末現在) 障がい者雇用率2.2%以上の達成
  • 「評価」は、進捗度に関する自己評価によるものです。[ 評価マークについて ] ★★★…非常に良好 ★★…順調 ★…要努力

人材マネジメントの基本的な考え方

DICグループは、「すべての社員が個々の能力を高め、それに応じた活躍の場で最大限に能力を発揮することができる会社」を目指し、人権を尊重し、すべての差別の禁止を徹底するとともに、多彩な人材が活躍できるダイバーシティの整備を行います。また、一人ひとりのワークライフバランスを尊重し、働きがいのある職場づくりに積極的に取り組むとともに、会社の持続的な成長のためにグローバル人材の育成に取り組んでいます。

人権の尊重

DICグループは、世界人権宣言に象徴される人権に関する国際行動規範を支持し、尊重します。その上で社員の統一的規範である「DICグループ行動規範」において、企業活動におけるあらゆる人権侵害を排除し、多様性を尊重することを明示し、その理念に基づき事業活動を推進しています。DICグループ社員は、この行動規範の内容を理解した上で、確認書を提出し、本規範遵守を念頭に業務を行っています。また、国内・海外グループ会社で人権および労働に関する自主点検を実施し、結果を検証、問題のないことを確認しています。
2010年から国連グローバル・コンパクトに賛同し、「人権」「労働基準」など10原則を支持するとともに、企業活動全般に取り入れるべく取り組みを継続的に行うことでグループ各社の人材マネジメントにおける人権尊重の認識の強化と問題発生を未然に防ぐ努力をしています。
また、2015年に施行された「英国現代奴隷法(Modern Slavery Act 2015)」への対応については、英国でもビジネスを展開する事業者として重要なリスク要因と認識し、サプライチェーンにおける人権デューディリジェンス(意図しない加担)に関する研修強化、グループ会社経営幹部への啓発、グローバル本社の点検・監視体制の拡充を図り、継続的にマネジメントレベルの向上に努めていきます。

  • 企業のサプライチェーン上に、強制労働や人身取引などの人権侵害の有無やリスクを確認させ根絶することを目的とする英国法。対象は英国で活動する企業。現代における奴隷の定義は、①奴隷・隷属・強制労働、②人身取引、③搾取(性的搾取、臓器提供の強制等)等。

労働組合との信頼関係

労働組合との健全な労使関係の維持・向上に向けて、定期的に労使協議会を開催し、対話に基づく信頼関係の醸成に努めています。さらに、労使経営協議会や経営懇談会では、経営情報やビジョンの共有を図り、労働組合から経営への提言を受けるなど率直な意見交換を行っています。DIC労働組合加入率は67.6%となっています(対象となる一般社員のほぼ100%)。

グローバルな人材マネジメント

DICグループの人材マネジメントは、「The DIC WAY」の理念および中期経営計画「DIC108」の方針のもと、日本/中国/アジアパシフィック(AP)地域をDIC(日本)が統括、欧米・中南米・アフリカ地域をサンケミカル社(米国)が統括し、両社が連携して施策を推進しています。
事業のグローバル展開が加速する中で継続的に企業価値を高めていくには、国や地域を越えて活躍する人材の育成・登用や流動性を高める環境づくりが不可欠です。そのためDICでは、2015年度から管轄する海外DICグループ各社を対象に、人事制度の基軸となる昇格・評価・報酬制度の共通化に取り組んでいます。
これまでに日本・中国・AP地域の経営幹部の評価制度の統一を図るとともに、人材のデータベース化、幹部育成を目的とするマネジメント研修、体系的な研修プログラムの構築など、国籍を問わずビジネスニーズに適した人材登用ができる仕組みの整備を進めています。
今後も、多様な価値観や能力を持つ社員が、同レベルの基準で評価され、活躍するステージが広がることで、働きがいを高め、DICグループの事業発展に貢献できる環境整備に取り組んでいきます。

基本的な人事データ(DIC)

DICグループエグゼクティブの評価制度統一化

DICグループでは、国内・海外DICグループ会社の社長など、各地域のエグゼクティブ層の評価制度をグローバルに統一し、グループ経営強化に向けて一体化を目指しています。特に、各社の経営陣に対しては、短期的な自社の業績のみにとらわれることなく、グループとしての全体最適に目を向け、中長期的な成長の視点を持って、マネジメントを行うことを求めています。
また、評価制度とともに、処遇の設定ポリシーを統一し、地域ごとの市場性や、各人に求められている職責に応じて、適切な報酬の設定となることを目指しています。

人材の登用・育成

1.人材の登用・育成

DICは、個々の活躍と成果が、適切に処遇に反映される仕組みを整備しています。社員の資格体系は職種や学歴などに関わらず、完全に一本化されています。
社員資格の昇格には、客観的な基準による選考試験を実施し、意欲と能力のある社員には公平に昇格の機会が与えられています。人事評価制度と賃金制度は、働きがいの向上を主眼に、各人が発揮した能力と実績を適正に評価し、タイムリーに処遇に反映する仕組みです。
中でも、人事評価制度は“目標によるマネジメント(MBO)”制度を導入し、組織の発展と個人の育成の両立を目指すマネジメントツールとして活用されています。さらに、評価結果のフィードバックでは、その理由も含めて評価内容をすべて本人に開示する透明性のある仕組みとし、社員から高い納得性を引き出しています。

能力重視の社員資格体制と公平で公正な処遇

2.「現場力の強化」と「変革の加速」に軸を置いた人材育成

DICでは、グループ全体の組織力強化と人材力向上を課題ととらえ、「現場力の強化」と「変革の加速」を実行できる人材の育成を中期人材育成方針として掲げています。
研修体系は6つのカテゴリーで構成され、仕事で求められる役割を体系的に習得します。2016年度は「グローバル」と「ダイバーシティ」の推進に重点を置き、英語力強化の研修を拡充し、外国籍社員向けの日本語研修、キャリア採用社員向けの入社時教育などを開始しました。

中期人材育成方針持続可能性と中期経営計画達成の両方を実現するための人材育成

DICの研修体系

経営幹部層研修 グローバル化、リスクマネジメントに対応した経営幹部層の強化・育成 経営塾、メディアトレーニング
グローバル人材
養成研修
海外関係会社の経営幹部やスタッフの計画的育成、
海外業務従事者のスキル向上、外国籍社員の日本語能力向上
海外赴任準備研修「Global Management」
グローバルリーダー候補者養成研修
グローバルチャレンジプログラム
英語コミュニケーション力強化研修「Target Global」
英文Eメールライティング研修「Effective E-Mailing」
外国籍社員向け日本語教育
階層別研修 各階層に求められる役割を遂行するための教育研修 資格(J級、M級、S級、上級)別研修、管理職位別研修
部門・職種別研修 各部門・職種での専門能力を高めるための教育研修 生産部門人材育成プログラム(改善力アップ研修など)
技術部門人材育成プログラム(テーマ提案サポート研修など)
営業部門人材育成プログラム(提案力強化研修など)
補管部門人材育成プログラム(なぜなぜ分析研修など)
実務研修(OJT) 具体的な仕事を通じての人材育成・能力開発 職場ごとのOJT教育
技術部門国内トレーニー
海外トレーニー、GCDプログラム
自己啓発支援研修 積極的に能力開発を目指す社員の支援 通信教育、e-ラーニング、社内セミナー、Skype英会話、社内TOEIC(IP)

TOPICS 実践的な「提案力強化研修」で企画力を向上・強化

DICでは、現場力の育成強化を図る一環として、2013年から「提案力強化研修」を行っています。アドバンストコースでは、主に課長級社員を対象に参加者を募り、営業・技術が部門を超えて5~ 6名のプロジェクトチームを結成し、お客様が抱える実務的なテーマを想定して課題の解決策を導き出し、提案力のスキル向上を目指すものです。
期間は9ヶ月間で、テーマ設定・切り口の斬新さ・解決へのアプローチ・プレゼン手法など、段階ごとにビジネスコンサルタントが助言や指導を行い、最終的に主要な事業に関わる役員を相手にプレゼンテーションを行います。
参加した社員は自らの業務と並行してテーマに取り組むため、濃密な日々を過ごしますが、この間に身につけたスキルは仕事の様々な場面で活用され、着実に現場力の向上につながっています。また、研修で選定したテーマを実際にお客様に提案し、検証まで行いました。

3.グローバル人材の育成

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DDICは、グローバル人材の育成を目的に「海外トレーニー制度」を設けています。トレーニーに選抜された社員は、期間限定で海外DICグループの業務を経験し、グローバルなマインド、スキル、人脈形成を培います。2017年現在で19名が海外トレーニーとして派遣されています。
また、日本から海外への派遣だけでなく、海外DICグループの社員が、日本で一定期間業務を行う「GCDプログラム」も実施し、日本の文化・商習慣・ビジネスマナーについて理解を深めるとともに、受け入れ側にとっても異なる文化に親しみコミュニケーションを深める絶好の機会となっています。これらの制度により、DICグループ全体のグローバル化、海外DICグループとのスムーズな連携が推進されています。

VOICE

インドで学んだ多様性

海外トレーニーとして、DIC India Ltd.で1年間勤務しました。40℃を超える気温、3車線の道路に6台の車が走る交通事情等、日本と異なるインドの姿に戸惑うことばかりでしたが、中でも、インド特有の早口な英語とトップダウン中心の仕事の進め方は業務面での大きなハードルでした。また、ビジネス環境の前提が異なるインドの人々に日本の人事制度の考え方を理解してもらうのは難しく、説明しても、「こんな制度はグローバルスタンダードではない」と却下され、何度も躓き悔しい思いをしました。最終的には、くり返しの議論を通じてしか相互の理解は促進できないことに気づき、英語の運用能力を高めることはもとより、信頼関係の構築、ロジカルな説明能力、議論好きなインド人から納得を得るための粘り強さを身につけることに努めました。まだまだ不十分ですが、1年間の勤務でこれらの力が伸びたことを実感しています。多様性を身につけるというのは、ビジネス、生活文化の違いを「良い・悪い」のものさしで判断することではなく、その違いを埋められるように自らを調整していく能力であり、譲れない部分については相手に歩み寄ってもらえるよう相手を動かす力であることを経験から学びました。また、自分ひとりで完結できる仕事などないことにも改めて気づかされました。特にトップダウンが中心であるインドでは上司の力を借りないと何も物事が進みません。今では、チームとして最も効率の良い仕事の進め方が何かという視点で仕事を考えるようになりました。
トレーニー制度は若手人材の視野を広げ、DICの一層のグローバル化に寄与すると信じていますし、今後も多くの人がチャレンジできることを願っています。

本社 総務人事部 グローバル人事企画担当 藤澤 雄宇一

本社 総務人事部
グローバル人事企画担当
藤澤 雄宇一

VOICE

英語は「話す・聞く・読む」だけではない

海外出張が多いため、「英語コミュニケーション力強化研修・Target Global」を受講しました。海外との仕事には、英語を「話す・聞く・読む」ことができれば大丈夫と考えていましたが、この研修では、アサーティブに会話を進めること、交渉の仕方、チームでアイデアを出し、結論を導くミーティングの手法等を学び、海外で仕事をするために真に重要な物は何かを感じることができました。研修は英語のみで進められますが、英語圏以外の仕事にも役立つと思います。研修で学んだことを日々意識し、今後の海外ビジネスで実践していきたいと思います。

リキッドコンパウンド製品本部 機能性塗装材営業部 青田 雅幸

リキッドコンパウンド製品本部
機能性塗装材営業部
青田 雅幸

VOICE

自分を見つめ直す機会に

2015年に海外トレーニーとしてDICマレーシアに赴任しました。言語や文化・宗教が異なる環境で苦戦しながらも、人間関係を構築しともに仕事をする醍醐味を経験しました。現地ではDICのグローバルビジネスに携わることで、自分の世界観が変わるとともに俯瞰的な視点が身に付きました。自分で言うのも恥ずかしいのですが、一皮むけたと感じています。現在は駐在員として海外赴任することを希望し、英語学習に励んでいます。

DICグラフィックス(株) 第三営業部 森下 拓哉

DICグラフィックス(株)
第三営業部
森下 拓哉

ダイバーシティの推進

DICグループは、性別、国籍、障がいの有無、年齢などが異なる人材の積極的な雇用や適所への配置を行っています。多様性を互いに理解・尊重することにより、創造的な思考を生む企業文化を醸成し、新しい価値観を経営に反映させる「ダイバーシティ経営」を志向し、すべての社員にとって、働きがいのある職場づくりを推進しています。

1.多様な人材の採用

2016年度外国籍社員の新卒採用

外国籍社員数(DIC)
外国籍社員数(DIC)

DICでは、グローバルなマインドや高い専門能力・語学力などを持つ人材として、日本の大学、大学院を卒業した外国人留学生、海外の大学を卒業した日本人留学生、外国人学生、職務経験・専門知識の豊富な経験者を積極的に採用しています。現在、約40名の外国籍社員が様々な職種で活躍しています。2016年度は10名の外国人が新たに採用されました。

職種別外国籍社員数

VOICE

製品知識を習得し、製品の開発にも積極的に関わっていきます

就職活動時に在籍していた大学でDICの就職説明会が開催され、その時の雰囲気がとても良く、外国人にも積極的に門戸を開いているという印象を受け、その後も外国籍であってもプレッシャーを感じることなく入社しました。現在は、PPS製品の開発、顧客への技術サービスに携わり、他社材との比較、トラブルの原因追求などを行っています。入社当初は、資料や書類に書いてある言葉は理解できても、はなし言葉では日本語の細かいニュアンスが分からず、苦労することもありましたが、 OJT役の先輩は、私が何度質問してもていねいに教えてくれ、同僚も親切で今ではコミュニケーションの心配なく、気持ち良く仕事をすることができています。今後は製品知識ももっと増やしていき、少しでも早く一人でPPSの製品開発ができるようになりたいと思っています。(中国 浙江省 出身)

千葉工場 成形加工技術本部 成形加工技術2グループ 応 佳

千葉工場 成形加工技術本部
成形加工技術2グループ
応 佳

VOICE

現地の考え方を理解できる強みを活かし各国との架け橋に

中国の大学を卒業後、日本語も話せず、日本の会社についてもよく分からないまま入社し、当初は緊張や不安もありましたが、職場の雰囲気がとても良く、上司・同僚は皆やさしく色々なことを教えてくれるので、楽しく働くことができています。勤勉で細かいところまで一生懸命に取り組む日本人の仕事の仕方や、皆できちんとルールを守り、安全で良い物をつくろうという日本の会社の文化はとてもすばらしいと思います。今後は、現地の考え方を直接理解できる強みを活かし、自分が架け橋となって、各国との交流に力を注ぎ、中国や台湾との液晶ビジネスを成功させたいです。

埼玉工場 精密合成技術6 グループ Wei Wu / 呉偉

埼玉工場
精密合成技術6 グループ
Wei Wu / 呉偉

2.女性社員の活躍推進

DICでは、ダイバーシティ推進の一環として「女性活躍推進」に取り組んでいます。2007年より本格的に活動を開始し、社員の意識改革や企業風土の変革、女性のチャレンジ意欲向上を目的とする研修、仕事領域の拡大などを進めています。
2015年度には育児中の女性社員への支援策として、仕事と育児を両立しながら活躍中の先輩女性社員12名をアドバイザーに任命し、両立に関する相談対応を行う「C3(シーキューブ)※1アドバイザー制度」を新設しました。
また、2016年度にはグループ会社の女性トップを講師に招いて「女性活躍推進フォーラム」を開催し、800名(女性社員・男性管理職各400名)が参加しました。
こうした施策も一助となり、DIC女性社員の離職率は1%台にとどまり、平均勤続年数は男性を上回っています(2016年度実績)。
今後も女性社員の職域拡大、管理職・役員向け意識改革セミナー、在宅勤務などのテレワーク※2の導入などを検討していきます。そして、女性社員の活躍の場を広げることで管理職登用の可能性を拡大し、女性管理職の比率を「2020年度までに8%達成」を目指します。また、こうした人材の源泉となる女性の新卒学生の採用も継続的に行っていきます。なお、DICは「女性活躍推進法」に基づき行動計画を策定しています。

  • ※1Child Care(育児)とCareer(仕事)の頭文字3つに由来。
  • ※2情報通信技術を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方。

これまでの女性活躍推進活動の経過

今後の女性活躍推進活動の方向性

TOPICS ダイバーシティ推進フォーラム「Women in DIC」を開催

ダイバーシティ推進フォーラム「Women in DIC」を開催

2016年10月20日、ダイバーシティ推進活動の一環として、女性の活躍にスポットをあてたフォーラム「Women in DIC」をDIC本社にて開催しました。当日は同時通訳を介して本会場の他、国内14拠点への中継を行い、女性社員約 400名と管理職約 400名の計800名が参加しました。冒頭で社長自ら女性活躍推進への思いを伝えた後、第一部として海外拠点でリーダーを務める4名が自身の経験をプレゼンテーション、第二部では海外女性リーダーに加えて、国内で活躍する女性リーダー3名を加えた7名で、「仕事を通じて人生を充実させよう」をテーマにパネルディスカッションを行いました。
参加した女性社員からは「4名の女性リーダーの話を聞き、今後の目指すべきイメージがつかめた」といった感想が寄せられました。DICは今後も女性が「活躍できる」会社を目指して、様々な施策を展開していきます。

3.障がい者の雇用促進

障がい者雇用率

DICでは、障がい者の方が自立し、いきいきと働ける職場環境づくりと雇用の促進に取り組んでいます。
その施策の一環として、2015年から知的障がいのある人を支援する教育施設からインターンシップを受け入れ、正社員として採用しています。2017年度は3名が本社採用となり事務職として勤務しています。
2016年12月末の障がい者雇用率は、2.04%でした(法定雇用率は2.0%)。DICは今後も継続して職場環境の整備に努めるとともに、就業可能な職場の拡充を図り、2018年度までに2.2%の雇用率を目指します。

4.定年退職者の再雇用とライフプランの支援

DICでは、定年(60歳)を迎えた社員が継続して活躍できるよう、再雇用を希望する社員全員に業務を提示し、最長65歳まで雇用する再雇用制度を導入しています。フルタイム、短時間勤務、ワークシェアリングなど、多彩な勤務形態のもと、再雇用者は、これまでの経験や培ってきた高い技術・専門性を発揮して、企業の持続的成長、後進の育成の一端を担っています。
また、定年を1年後に控えた社員を対象に、定年後の生活設計支援を目的とした「年金教室」を開催し、年金制度の解説や年金生活のシミュレーションなどを行っています。

定年再雇用者の経年推移(DICグループ出向者含)

  2014年度 2015年度 2016年度
定年退職者数(A) 39名 126名 108名
再雇用希望者数 28名 104名 92名
再雇用者数(B) 27名 97名 91名
再雇用率(B)/(A) 69.2% 77.0% 84.3%

ワークライフバランスの実現に向けた取り組み

DICでは、ワークライフバランスを「個人の自己実現」と「企業の持続的成長(サステナビリティ)」を同時に実現する取り組みととらえています。誰もが働きやすい職場は生産性を向上させるという考えのもと、すべての社員が多様なライフスタイルを選択し、いきいきと働くことができるよう、ワークライフバランスの実現に向けた様々な制度を充実させています。

1.仕事と家庭の両立支援

仕事と家庭の両立支援

くるみんマークの取得 DICは次世代育成支援対策を積極的に推進する企業として、厚生労働省から「2008 年度認定事業主」に認定されています。
くるみんマークの取得
DICは次世代育成支援対策を積極的に推進する企業として、厚生労働省から「2008年認定事業主」に認定されています。

DICは、1986年に化学業界で初めて育児休業制度を導入し、その後、2007年より「仕事と育児の両立支援制度」に取り組み、法定を上回る様々な制度を設定し、利用促進を図っています。 2008年には、次世代育成支援対策を積極的に推進する企業として、次世代認定マーク「くるみん」を取得しています。
また、一般社員が転居を伴う転勤の有無を本人が選択できる制度がありますが、これに加えて2012年には、管理職が出産・育児、介護などの理由で転居を伴う転勤が困難な場合に対処可能な「勤務地域限定制度」を導入しました。
一方、日本では少子高齢化に伴う介護離職者の増加が社会の課題となっていることから、国は2016年に育児・介護休業法を改正し、休業・休暇を取得しやすく休業給付金も引き上げるなどの対策を講じました。DICは、制度の利用促進を図るには制度の周知が重要と考え、2017年度に「介護休業ハンドブック」を策定。2017年6月から全社員への周知を開始しました。今後も貴重な人材の介護離職を防ぐ施策に継続して取り組んでいきます。

仕事と家庭の両立支援制度の一覧

育児休業制度 最長で法定を1年上回る「子どもが2歳6ヶ月になるまで」の期間、休業することが可能
子育てパートナー休暇制度 育児への参画を目的に、子どもが生後8週間の期間にある男性社員は5日間の休暇を取得することが可能
育児勤務制度 子どもが小学校3年の年度末に至るまでの期間、勤務時間を短縮することができる、または、通勤時間をずらすことができる
経済的支援制度の整備 不妊治療や保育施設利用などで、高額な支払いが生じた際の社内融資制度で、育児休業中の無給期間、賞与の一部を貸与する
原職復帰制度 育児休業者が復帰する際、職場を原職またはその相当職とする
利用促進のための情報提供 イントラネット上に、DICの両立支援への考え方、諸制度の概要、利用方法などを分かりやすく解説したウェブサイトを掲載
介護休業制度 介護のための休業期間を最長で法定の93日を上回る「1年間」に設定
介護勤務制度 休業せずに介護する社員は、最大2時間勤務を短縮することができる、または、所定就業時間の前後2時間勤務時間を短縮できる
勤務地域限定制度 管理職が出産・育児、介護などの理由から、転居を伴う転勤に対応不可である場合、勤務地域を限定することができる

育児休業制度・子育てパートナー休暇利用実績(DIC)

DICでは、両立支援制度の整備と、その活用のための環境整備を推進した結果、育児休業制度を利用する社員の復職率はここ数年100%となっています。また、子育てパートナー休暇についても男性社員の間で認知・浸透が進み、2016年は対象社員の67.4%が制度を利用しています。
これらの制度の充実により、女性社員の勤続年数が伸びた結果、2016年度は男女の平均勤続年数が逆転し、女性18.5年、男性17.8年となりました。

  2014年度 2015年度 2016年度
育児休業制度利用者 28人 29人 35人
子育てパートナー休暇利用者 63人 64人 62人

2.長時間労働の防止と年次有給休暇の取得促進

社員平均勤続年数の経年推移(DICグループ会社出向者含)
社員平均勤続年数の経年推移(DIC グループ会社出向者含む

DICでは、電子管理による勤務管理システムを導入し、労働時間の適切な管理を行っています。また、長時間労働を防止するために、労使が目安とする一定の残業時間を超過した場合、対象者の上司である管理職から、業務内容の確認や長時間労働の原因、具体的な改善策などの報告を受け、労働組合と情報共有するサイクルを回して長時間労働の抑制・削減につなげています。
また、年次有給休暇については、各事業所で取得奨励日や計画取得日を設ける等、全社的に取得の促進を実施しています。

月平均残業時間と有給休暇取得状況

  2014年度 2015年度 2016年度
時間外労働月平均時間(一人あたり) 12.2時間 12.1時間 12.3時間
有給休暇年間平均付与日数 19.1日 18.8日 19.1日
有給休暇年間平均取得日数 11.0日 11.2日 12.0日
有給休暇年間取得率 57.6% 59.6% 62.8%
VOICE

仕事と子育てへの挑戦には充実感と楽しさがあります

営業職として入社した当初は、女性であることへの注目が予想以上で戸惑いましたが、実際には仕事のやりにくさを感じたことはありません。それよりも、結婚後の妊娠、産休育休、復帰が入社以来一番の難関でした。妊娠時には体調の予期せぬ変化に戸惑い、休暇中は育児に追われて仕事から離れることに焦りを感じていました。復帰後の現在は、限られた条件の中で仕事をするプレッシャーがあります。しかし、部署、家族はじめ周囲の方々の理解協力を得ながら、育児と仕事を両立していくことは、自分が挑戦したかったことであり、充実感、そして楽しさがあります。この環境に感謝しながら、これからも頑張りたいと思います。

アドバンストテクノロジーマーケティング部
中島 直子

アドバンストテクノロジーマーケティング部
中島 直子

メンタルヘルスケア施策の推進

DICでは、社員が心身ともに健康で、安心して働ける環境づくりに取り組み、コンプライアンスに配慮した適切な労務管理に努めています。中でも“心の健康づくり“を重視し、精神科専門医との産業医契約、メンタル疾病の発生予防活動、早期回復の支援など、総合的なメンタルヘルス対応を行っています。特に精神科専門医による的確なカウンセリングは、疾病の治療や早期の職場復帰に大きく寄与しています。
また、ストレスチェックについても、2013年度より自主的に取り組んでいます。2016年の法制化に伴い、メンタルヘルス不調の予防措置として、今後も取り組みを継続的・計画的に進めていきます。

メンタルヘルスへの取り組み

社員の健康づくり

新健康メニューの一例景
新健康メニューの一例

DICでは、従来から定期健康診断の結果を分析し、改善が必要な社員に医療機関の紹介や生活習慣の改善に向けた個別指導などを行ってきました。また、グループ会社が展開するスーパーフードの王様「スピルリナ」を食材に利用するなど、社員の健康づくりを促進するメニューを提供してきました。
そして2016年度には、本社健康管理室と食堂運営会社が、これまでの知見を活かした新たな健康メニューを共同開発し、2017年2月から本社社員食堂で提供を開始しました。この健康メニューは「DIC Irodori Care+ (イロドリケアプラス)」と命名し、オリジナルサインによって識別しやすい配慮を施し、肥満予防や減塩などテーマを明確にしたネーミングとともに提供しています。
今後もDICは、様々な施策を通じて従業員の心身の健康増進を図り、一人ひとりが能力を発揮できる環境の整備に努めていきます。

  • 栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品。あるいは一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品。

社員とのつながり

社員向け決算説明会の様子(2016年2 月)
社員向け決算説明会の様子(2016年2月)

社内報「DIC Plaza」
社内報「DIC Plaza」

社員家族工場見学会(小牧工場)
社員家族工場見学会(小牧工場)

DICグループでは、グローバルベースで社員とのコミュニケーションのさらなる活性化を図っています。
グローバル戦略を推進するにあたって、ブランド求心力を強化するには何が必要か、社員の意識レベルを測り課題ポイントを明確にするために、3~4月に国内・海外(中国、アジアパシフィック)を対象に社員意識調査を実施しました。
英語版も刊行する社内報「DIC Plaza」は2016年リニューアルを行いました。社内のコミュニケーションを深め、社員一人ひとりがDICを発信していけるような記事づくりを行っています。紙面では、グループの海外事業展開や各地で活躍する社員を紹介し、併せてグループ社員が従事する事業や活動の中でつながりのあるステークホルダーにも登場していただいています。 2015年より新たにサステナビリティへの取り組みを紹介する「Sustainability Front Line」を新設、サステナビリティ活動の社内啓発を図っています。同じくサステナビリティに関しては社内のイントラネットにサステナビリティ啓発サイトを新規に開設し、定期的な啓発推進に取り組みました。
また、イントラネットによる社員への情報発信も年間121件掲載して、世界各地の社員にグループの様々な活動への理解促進を図ることに取り組んでいます。
さらに、トップマネジメントと社員との直接コミュニケーションの場を設けることも推進しています。社長、副社長、各担当役員による社員向けの決算説明会を年間に2回実施し、マネジメント方針説明により、DICグループの現状への理解を深めるよう図っています。
また、小牧工場においては、11月に社員家族の工場見学会を開催しました。これは、会社方針のブランディングの一環として、同工場の「世界に誇れる生産拠点を目指そう」との考えのもと、まず、家族に誇れる工場であることを実践するために企画したものです。当日は、社員の家族42名が参加し、普段社員が利用する食堂でランチをとり、家族が働く職場を見学しました。
2015年5月に完成した新本社では、グローバル運用基準を満たしフレキシブルコミュニケーションの機能や開放的で多目的に利用できる空間で多様な働き方を受け入れ、社員同士のつながりを深めています。

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