物流の取り組み

主な取り組みの目標と実績

取り組みの視点
・課題など
2017年度 目標 2017年度 実績 評 価 2018年度 目標
製品輸送時におけるCO2排出量の削減(Scope3) モーダルシフトの推進と輸送効率の改善によりエネルギー原単位を前年比1%削減する ①エネルギー原単位:前年比3%減

②CO2排出量: 前年比2%減
★★

★★
モーダルシフトの推進と積載効率向上によりエネルギー原単位を前年比1%削減する
  • 「評価」は、進捗度に関する自己評価によるものです。[ 評価マークについて ] ★★★…非常に良好 ★★…順調 ★…要努力

方針と推進体制

DICは、レスポンシブル・ケアを推進する上で、「物流安全( 流通時における化学品のリスク軽減)」と「製品輸送時におけるCO2排出量の削減」を重要なテーマと位置づけ、年次目標を設定して継続的に取り組んでいます。
DICの物流体制(工場内・製品輸送・国際物流など)は、1999年に専門子会社を設立してDIC本社の統轄下で業務を行ってきましたが、2011年に合理化・効率化を目的に子会社を物流パートナーに譲渡し、アウトソーシング化を図りました。以後、DICと物流パートナーは連携して、物流安全の向上と温室効果ガスの排出削減を推進してきました。
そして2016年1月、化学品の物流を取り巻く社会的な課題に対し、中長期的な視点から対応していくため、各部署に分散していた物流管理機能を強化する目的で「物流部」に統合しました。
物流部は、国内企画・海外企画・貿易グループの3部門で構成され、荷主としての物流方針を策定し物流効率化を推進するとともに、日本国内においては一括して業務を委託(3PL)している物流パートナーと連携して、安全の向上と環境負荷の低減を図っています。

  • 3PL(Third Party Logistics):物流機能の全体または一部を専門会社に委託して最適化・効率化を図る形態の一つ。

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安全管理の取り組み

物流パートナーとの定期的な会議
物流パートナーとの定期的な会議

輸送事業者に携行させているイエローカード
輸送事業者に携行させているイエローカード

DICグループは、化学品の輸送については、消防法やUN規格などの輸送関連法規に適合した運搬容器を採用するとともに、GHS対応ラベルの表示、SDSの提供など、国内・海外を問わず荷主として安全輸送のための適切な情報提供を励行しています。
国内物流については、物流部・物流パートナーが連携し、荷役作業や輸送安全の向上に向け、2社合同で定期的に会議を開催しています。
特にお客様にご迷惑がかかる輸送品質については「重点管理事故(漏えい・未着・取り違えなど)」に指定し、目標・発生件数・原因・防止対策を月次会議で確認することで着実な改善を図っています。2017年度の事故発生率は44ppmで、前年度比3割低減しました。
また、各工場の安全衛生委員会や物流パートナーの事故撲滅委員会などの会議には相互の担当者が参加し、情報共有と場内における安全操業に向けた活動を行っています。
さらに物流部では、DICの主要20拠点に駐在する物流パートナー(営業所)の構内作業について業務遂行状況の確認を行っています。2017年度は9営業所で実施し、課題を指摘して改善を確認しました。
また、輸送時の緊急事態に対処するため、輸送事業者にイエローカードの携行を義務づけ、万一の事故発生時の被害拡散を防いでいます。

  • イエローカード:一般社団法人 日本化学工業協会で推奨している自主活動で、輸送事業者や消防・警察などが化学物質の輸送事故に際して適切な対応ができるように、事故時の措置や連絡先について記載したカード。輸送事業者は携行が義務づけられている。

TOPICS 容器の振動実験データを輸送品質の改善に

2017年、DIC物流部は輸送品質の確保に向けた取り組みとして、石油缶(18ℓ)などの容器が輸送中の振動でどの程度の損傷を受けるかを検証する実験を行いました。通常、石油缶に封入したDIC製品は、石油缶を結束バンドで荷締めし、パレットに載せてトラックに積み込みます。振動実験では、相当の悪路においても擦り傷程度で、石油缶に大きな損傷はありませんでした。
このことからフォークリフトによる荷あげ・荷降ろしの際の取り扱いが損傷の要因と考えられ、中継地点での積み替え作業が多いほど損傷リスクが高まると推定されます。物流部は、この実験データを物流パートナーに提示し、ともに改善策を展開する基礎資料として活用しています。DICは今後も化学品を取り扱う事業者として継続的に物流安全の向上に努めていきます。

輸送時に関わる温室効果ガス排出量の削減

製品輸送時の CO<sub>2</sub> 排出量とエネルギー原単位の推移
製品輸送時の CO2 排出量とエネルギー原単位の推移

2017年度は、輸送量が1%減少に対し、エネルギー使用量は3%減少、CO2排出量も4%減少しました。また、エネルギー原単位も1%改善しました。その要因は、継続的に取り組んでいる輸送ロットの集約およびトラック輸送からコンテナ購入による鉄道輸送への切り替えが進展し、モーダルシフト率が9%から12%に高まったこと(31%増)が奏功しています(内訳は、船舶輸送量が16%増加、鉄道輸送量が41%増加)。
日本では物流業界におけるドライバー不足が社会的な課題となっており、DIC物流部ではその解決策を探る一環として、物流パートナーと連携してドライバーへのアンケート調査を実施。生産拠点での待機時間(荷待ち時間)などを検証し、ピッキングや検品作業の効率化によって時間短縮に結びつけていく計画です。
また、新たな試みとして、2017年度に一部地区で共同輸送の試行に着手しました。これは複数の化学品メーカーの製品をミルクラン方式によって1台のトラックに混載し、便数の削減・積載効率の向上・CO2排出量の低減を図るものです。DIC物流部では、そのメリットとリスクを解析し、2018年度の取り組みに反映していきます。
さらに海外グループ会社への支援活動として、2017年、アジアパシフィック地区を統括する「DICアジアパシフィック」(シンガポール)にロジスティック・マネジャーを配置。輸送の合理化・効率化を目的に、グループ各社の業務フローを調査しました。今後は、個社の最適化から広域エリアの最適化の可能性も探りながら支援活動を行っていきます。

VOICE

輸送動線の短縮を共通課題に、多面的な改革を

国内でも海外でも共通するテーマは「輸送動線の短縮」です。これを推進することでエネルギー使用量・CO2排出量・輸送コストのすべてを削減できます。そのために何をすべきか、知恵を出し新たな試みに挑戦していきます。例えばDICは国内に相当数の倉庫を借りて在庫調整や配送に利用していますが、その動線距離は適正なのか調査しています。このように従来は見過ごされていた部分も見直していきたいと考えます。
昨今、物流を取り巻く環境は厳しさを増していますが、このような時こそ思い切った改革に取り組み、合理化・効率化を促進するチャンスと考えています。

物流部 部長 山田 和彦

物流部 部長
山田 和彦

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