「循環」という考え方によるプラスチックSDGsを共に実現しませんか?

DICの多様なリサイクル技術なら高品質に
プラスチックを再資源化

ポリスチレンをリサイクルさせるという発想

深刻化する廃プラスチック問題、資源循環の体制強化が喫緊の課題

 ポリスチレンの食品容器は、①軽量で運びやすい ②加工や着色が容易 ③水分を通しにくく食品を効果的に保護できることから広く普及しています。使用済み容器は市町村が分別回収し、事業者が樹脂原料などにリサイクルしていますが、相当量が一般ごみとして廃棄され、焼却・埋立処分されています。
 一方で、不法に投棄された廃プラスチックが川や海に流れ込み、生態系を含む海洋環境、船舶の航行、観光・漁業、沿岸に悪影響を及ぼしています。

「非循環型」パッケージの規制強化が加速

日 本

環境省「プラスチック資源循環戦略」より作成
プラスチック資源循環戦略のマイルストーン
リデュース
  • 2030年までにワンフェイのプラスチック(容器包装等)を累積で25%削減
リユース・リサイクル
  • 2025年までに容器デザインを分別容易でリユース·リサイクル可能に
  • 2030年までに容器包装の6割をリユース·リサイクル
  • 2035年までに使用済みプラスチックを100%リユース·リサイクル等で有効利用
再生利用・
バイオマスプラスチック
  • 2030年までにプラスチックの再利用 (再生素材の利用)を倍増
  • 2030年までにバイオマスプラスチックを最大限(約200万トン) 導入

 各国が廃プラスチックの輸入規制を強化していることから、これを再生原料として輸出していた日本では、廃プラスチックの一部が行き場を失い、国内での資源循環の再整備が喫緊の課題となっています。
 こうした課題を克服するには、プラスチック容器のワンウェイ(一方通行)の在り方を見直し、資源循環の新たな技術開発や仕組みづくりを進め、石油資源やエネルギー消費の抑制、廃棄物の排出削減を図らねばなりません。

colorandcomfort

大きな可能性を秘めた「ケミカルリサイクル」へのチャレンジ

 日本におけるプラスチックのリサイクル手法は、マテリアルリサイクルが主流で、化学反応を利用して再資源化するケミカルリサイクルによる実績はごくわずかです。しかし、世界が目指す高度な循環型社会を実現するには、マテリアルリサイクルだけでは限界があり、ケミカルリサイクルの進展・拡大が不可欠といわれています。
 DICとエフピコグループが打ち出した「ポリスチレン完全循環型モデル」は、今後のケミカルリサイクルの可能性を社会に示す試金石と言えるでしょう。DICのプロジェクトチームは、ポリスチレンをスチレンに戻す「モノマー還元技術」を確立することで、多様な素材への展開を可能にします。

プラスチックマテリアルフロー図(2020年度の内容 抜粋)

プラスチックマテリアルフロー図
Reason

なぜ、ポリスチレンを高品質に再資源化しつつ、迅速なアプローチか実現できるのか?

DICの完全循環型モデルが選ばれる3つの理由

reason1

DICならではの多様なリサイクル技術

1)ケミカルリサイクル

ケミカルリサイクルで得られたスチレンを用いて生産されたPSは、石油原料から生産されたPSと同等の性能、並びに、安全性を有しているため、使用用途が限定されずに幅広い用途で利用可能です。

ケミカルリサイクル

2)溶解分離リサイクル(Dic法:Deinking chemical process)

再資源化の難しい着色容器への新たなアプローチです。
DIC独自の溶解、分離技術は着色容器の脱色を容易にします。

“(Dic法:Deinking chemical process) reason2

完全循環型モデルは実行フェーズです。

廃プラの店舗回収

 既に廃プラの店舗回収、リサイクルを実現しているエフピコ様の循環システムに中で、DICは実証検討を進めます。完全循環モデルの最大の課題“市中からの原料回収”においてDICは実行フェーズにいます。

reason3

総合化学メーカーならではの提案力。

 DICはポリスチレンにとどまらず、印刷インキ、フィルム、接着剤などの様々な包装材料やソリューションをご用意しています。バイオマス化、モノマテリアル化、脱墨、リシールなど、製品毎に循環社会に適したサステナブル技術を有しています。

総合化学メーカーならではの提案力

トレーサビリティへの挑戦

消費者から信頼性向上につながる
廃プラスチックのトレーサビリティシステム

廃プラスチックのトレーサビリティーシステム

廃プラスチックとバイオ原料のトレーサビリティーSAPと連携

 DICは、SAPのGreenTokenシステムを利⽤して、⽣産の初期段階からサプライチェーンに沿って原材料を追跡し、リサイクル原料やバイオ原料の製造⼯程や検査⼯程、物性情報や品質情報などを可視化することを⽬指します。これにより、顧客が再⽣プラスチックやバイオプラスチックを使⽤する際、その製品にどの程度のリサイクル原料が含有しているか提⽰することが可能になります。

四日市市と「脱炭素社会の実現及び断続的な産業振興の両立に関する包括連携協定」を締結

 四日市市の公共施設にポリスチレンの食品容器の回収箱などを設置し、回収物の共同実証試験を行い、今後のリサイクルの可能性を探ります。また、環境教育の取り組みとして、子どもたちの環境に対する豊かな感受性や探求心を育むことを目的に、四日市市内の小学校などで脱炭素化やリサイクルの理解を深める学習会やDIC四日市工場の見学会などを連携して実施予定です。

TOPICS

DICと出光興産、バイオマスポリスチレンの
製造に向けた検討開始に合意

DIC株式会社と出光興産株式会社は、新たなバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスポリスチレン(以下「バイオマスPS」)の製造に向けた検討開始に合意しました。バイオマスPSの製造は、DIC四日市工場において2023年後半までに開始予定です。

バイオマスナフサは、再生可能資源である植物を由来とする原材料などから製造されることから、石油由来のナフサと比べてCO2排出量を抑制することが可能です。出光興産が製造するバイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(以下「バイオマスSM」)は、持続可能な製品であることを証明する国際認証「ISCC PLUS認証」*1を取得しており、同認証に基づくマスバランス方式*3を採用した製品を供給します。DICは、2023年後半までに「ISCC PLUS認証」を取得予定であり、バイオマスSMを原料としたポリスチレンを製造する予定です。

DICと出光興産は今回新たに構築するサプライチェーンを通して、プラスチック産業のCO2排出量の削減目標に貢献する基本方針に合意しています。本連携により、今後も顧客やサプライヤーとの連携を強化し、サプライチェーン全体でカーボンニュートラルと循環型社会の実現を目指します。

*1ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)
認証:持続可能性および炭素に関する国際認証。
ISCC PLUS は全世界で販売されるバイオマスベースや再生由来原料および
製品について、サプライチェーン上で管理・担保する認証。

DICと共に「循環」という考え方による
プラスチックSDGsを共に実現しませんか?

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