2018年6月1日

DIC 「蓄熱シート」の開発において、「第17回グリーン・サステイナブルケミストリー賞 奨励賞」を受賞

蓄熱性と施工性の両立が高評価

 DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫)は、省エネルギーおよび快適温度空間に寄与する「蓄熱シート」の開発において、公益社団法人新化学技術推進協会(JACI)が授与する「第17回グリーン・サステイナブルケミストリー(GSC)賞 奨励賞」を受賞しました。同協会は、GSCを「人と環境にやさしく、持続可能な社会の発展を支える化学」と定義しており、GSC分野の推進に貢献する優れた業績をあげた個人や団体を称えるとして、2001年にGSC賞を設立しました。同賞には、経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、環境大臣賞、スモールビジネス賞、奨励賞があり、奨励賞は将来の展開が期待できる業績に贈られます。 

 潜熱蓄熱材は、固体―液体間での相転移時の温度特性を利用した材料のため、融点以上の温度では液状化します。そのため、従来からラミネートパッケージ化した材料が建材用にも使用されていますが、サイズ変更の困難さや施工時の作業性の悪さから、住宅メーカーや工務店から新しい材料の開発が求められていました。

 当社は、独自の塗工技術と配合技術により、潜熱蓄熱材料を劣化させることなく樹脂に均一に配合し、厚膜で塗工成形する技術を確立することで、蓄熱材料の漏出を抑えた「蓄熱シート」の開発に成功しました。これによりラミネートパッケージ化した潜熱蓄熱材と同様の性能を有しながら、施工現場での切断や曲げ、ネジ止めなどが可能となるため、施工作業性が大幅に改善します。また、石膏ボードや床材といった一般建材とあらかじめ組み合わせることも容易になることで住宅・建築へ組み込む手段を広げ、従来難しかった壁や天井への施工も可能になります。 蓄熱シートの作業性

 NEDO「太陽熱エネルギー活用型住宅の技術開発」では住宅7棟で評価を実施しました。空気式集熱システムとの併用により昼間の太陽熱を吸熱・夜間放熱し室温低下を緩和することで、暖房エネルギー削減が実証されました。また本実証を共同で行った住宅会社からの提案が、国土交通省のサスティナブル建築物先導事業に採択されました。さらに、当社が参画する蓄熱建材標準化を目的としたコンソーシアムの活動により、3月には蓄熱性能の測定法が、一般社団法人建材試験センターが制定する建築分野の材料および部材の品質保持を目的とした「建材試験センター規格(JSTM)」に制定されました。現在は、2021年のJIS規格化を目標としています。 

 当社は、今後、蓄熱建材が断熱材同様に建築の基本材料に定着することが、社会全体の省エネなどへの貢献につながると考えています。また、設備内への貼付のみで、定温輸送分野における温度変動の抑制や、農業分野ではトマトやイチゴの栽培に応用することで収率や糖度を向上させる実験が進んでいます。さらに、軽量化が実現すれば電気自動車などへの採用も広がり、冷暖房エネルギーの削減に寄与することが期待できます。 
 今後も、さまざまな分野で用途開発を進め、GSC活動に貢献していきます。

 箱内の空間温度変化

 以上

 【関連ニュースリリース】
太陽熱を有効に活用するパッシブ蓄熱建材「蓄熱シート」を開発(2017年7月11日付)
http://www.dic-global.com/ja/release/2017/20170711_01.html

 

 

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