産業廃棄物の削減

主な取り組みの目標と実績

取り組みの視点
・課題など
2017年度 目標 2017年度 実績 評 価 2018年度 目標
外部最終埋立処分量の削減(ゼロエミッション)

産業廃棄物工場排出量削減
・各事業所にて以下の目標を掲げ活動
・外部最終埋立処分量の削減
(ゼロエミッション達成事業所は維持)
(各工場の目標積み上げ値
国内DICグループ:69.9t 前年度比62%減)
・外部最終埋立処分量 国内DICグループ:148t(前年度比19%減)
・産業廃棄物の工場排出量 国内DICグループ:32,336t(前年度比3%増)
・各事業所にて以下の目標を掲げ活動
・外部最終埋立処分量の削減
(ゼロエミッション達成事業所は維持)
(各工場の目標積み上げ値国内DICグループ:147t 前年度比1%減)
リサイクルの推進 国内DICグループのリサイクルを推進し有効利用率の目標を策定する 有効利用率
国内DICグループ:93%
前年度比7ポイント増
★★ 国内DICグループのリサイクルを推進し有効利用率の目標を策定する
  • 「評価」は、進捗度に関する自己評価によるものです。[ 評価マークについて ] ★★★…非常に良好 ★★…順調 ★…要努力

基本的な考え方

DICでは循環型社会の形成に向け、資源の再資源化を基本に、産業廃棄物の発生抑制・再使用・再利用(3R)を推進し、2001年度よりDICのゼロエミッション活動(産業廃棄物の外部最終埋立処分量の削減)に取り組んでいます。
また、2008年度からは国内DICグループへDICのゼロエミッション活動を水平展開し、2013年度から海外DICグループにも目標管理の手法を導入するなど、グループ全体へ取り組みの拡大を図っています。
一方、産業廃棄物の処理を事業者に委託する際、適正な処理が確実に行われるように、コンプライアンスの徹底を基本に各工場担当部署による現地確認にも注力しています。

  • DICのゼロエミッション活動:2000年度比で外部最終埋立処分量を95%削減する活動。

2017年度の主な活動

最終埋立処分量の削減

DICグループでは、最終埋立処分量の削減を重点課題に、燃え殻・ばいじん・汚泥などの再資源化(路盤材、セメント原料等)、サーマルリサイクルによる熱回収、製造ロスの最小化(歩留まりの向上)に取り組んでいます。

国内DICグループの取り組み

産業廃棄物工場排出量削減

産業廃棄物外部最終埋立処分量の推移
産業廃棄物外部最終埋立処分量の推移

2017年度の国内DICグループ全体の最終埋立処分量は、148t(前年度比19%減)となりました。これは工場設備の更新に伴う一時的な汚泥発生などが少なく、鹿島工場でリサイクル化に努めたことなどが奏功しました。
2018年度も国内グループ全社で、事業所ごとに「最終埋立処分量を前年度より削減」を目標に掲げ、取り組みを加速しながらDICのゼロエミッション活動を推進します。
なお、PCB廃棄物については適切に処理しました。また、未処理廃棄物(トランス、コンデンサー、安定器)は適正に回収し、専用の倉庫に収納するなどして厳重な管理を継続しています。

総合産業廃棄物管理システムの展開

電子マニフェストと紙マニフェストの違い

国内DICグループでは、2016年度に「電子マニフェスト」導入を前提とした「総合産業廃棄物管理システム(GENESYS-ECO)」導入のテスト運用と評価を行いました。電子マニフェストは、産業廃棄物の運搬・処理の流れを記録したマニフェスト情報を、電子データによりネットワーク上でやりとりするシステムで、紙マニフェストに比べて、入力が簡単で排出事業者自身の報告や保管が不要などの利点があります。
今後、改正産業廃棄物処理法の施行が予定され、マニフェストに一層の透明化が求められます。こうした動向も踏まえ、コンプライアンスを確保しつつデータ集計の効率化を図るためシステムの導入を決定。現在、国内13事業所で導入・運用し、順次、グループ会社への拡大を図っていきます。

VOICE

産廃初心者からベテランまでGENESYS-VOICE ECOを使いこなすことを目標に

GENESYS-ECOは、単なる産業廃棄物管理の業務改善ツールではありません。産廃管理でもっとも重要かつ煩雑なマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付管理は、システム化により法令違反リスクの低減と担当者の負担低減とを両立させ、業界団体が運営する電子マニフェストシステムとの連携により行政への年次報告を自動化し業務を効率化します。さらにクラウド化された廃棄物情報を活用し排出から最終処分までの流れを見える化することで、環境負荷低減に向けた取り組みも可能になるため、当社の廃棄物管理業務のレベルアップと社会貢献への寄与が期待できます。今後の課題は産廃初心者からベテランまでの業務平準化と、このシステムを使いこなすことを目標としています。

埼玉工場安全環境グループ マネジャー 常松 則夫

埼玉工場安全環境グループ
マネジャー
常松 則夫

海外DICグループの取り組み

海外DICグループの生産拠点では、各国・地域の法規制に則して産業廃棄物を適正に処理するとともに、自主的に再資源化(再使用・再利用)による廃棄物の発生抑制に取り組んでいます。
2017年度は、欧米地区、中国地区、アジアパシフィック地区の各生産拠点では、新型処理設備の導入や国・地域を越えて好事例(工程改善など)の水平展開を図りましたが、海外DICグループ全体の外部最終埋立処分量は前年度比5.7%の増加となりました。
今後も地域統括会社は各国の法令を遵守し、DICのレスポンシブルケア部や生産管理部と協調して、産業廃棄物の発生抑制と最終埋立処分量の削減に注力していきます。

TOPICS 

新規導入したVOC蓄熱燃焼装置
新規導入したVOC蓄熱燃焼装置

新たに導入した蓄熱燃焼装置でVOCを効率的に処理【DIC広州】より「奨励賞」を受賞

2017年8月、印刷インキを製造している「迪愛生(広州)油墨有限公司」(DIC広州)は、製造工程から発生するVOC(揮発性有機化合物)を熱分解・脱臭する蓄熱燃焼装置(RTO:Regenerative Thermal Oxidizer)を新たに導入しました。
この装置は、セラミック蓄熱材を燃焼室に充填させ、少量の助燃料を使って、高温でVOCガスを自然燃焼させる仕組みです。従来、VOC処理は活性炭処理で行っていましたが、今回の設備更新により、中・低濃度のVOCガスの燃焼・脱臭処理を効率的に行え、大幅な省エネ・省メンテナンスも実現しました。

改修した排水処理設備
改修した排水処理設備

排水処理設備を改善して環境負荷を低減 【DICマレーシア】

インキ製造子会社DICマレーシアは、以前使用していた廃水処理施設の処理状況が不安定だったため環境コンプライアンス確保の観点からその処理を休止し、製 造過程で発生する排水を全量廃棄物として外部処理していました。
そこで2017年に、DIC本社生産管理部とDICマレーシアが連携し、安定的な排水処理方法を確立し、地元当局(DOE)の承認を得てライセンスを取得しました。2017年12月より本格稼働し環境基準に合致した排水を排出するとともに、廃棄物処理量の低減につなげることができました。

完全分離可能な工場排水と雨水の排出ルート
完全分離可能な工場排水と雨水の排出ルート

安全環境監査の指摘を受け、工場排水と雨水ルートを分離 【小牧工場】

PPSコンパウンドなどを生産している小牧工場(愛知県)は、工場排水を場内の処理施設で浄化の上、側溝に流し河川(大山川)へ放流しています。また、構内の路面に降った雨水も排水処理施設で油分やゴミ等を除去してから放出していました。しかし、万一、工場で漏えい事故などが発生した場合、雨水と工場排水が混ざり合い場外に流出するリスクがあります。
2016年のDICの安全環境監査で、この点を指摘された小牧工場は直ちに改修を行い、工場排水と雨水の排出ルートを緊急時に完全分離できるようにし、リスク低減を図りました。

事業活動に伴う環境負荷

DICグループでは、事業活動に伴う資源の投入量(インプット)・エネルギー使用量・環境への排出量(アウトプット)を定量的に把握することで、総合的・効率的な環境負荷削減の取り組みに活用しています。
下図のデータは、国内DICグループの2017年度の環境負荷の全体像です。インプットとしてエネルギー使用量と取水量の2項目を、アウトプットとしてPRTR※1対象物質を含む551物質(+1物質群)※2の環境排出量、CO2排出量、NOx排出量、SOx排出量、排水中のCOD排出量、産業廃棄物外部最終埋立処分量の6項目をそれぞれ総量で表示しています。

事業活動に伴う環境負荷

  • ※1PRTR:Pollutant Release and Transfer Registerの略。環境汚染物質排出・移動登録。化学物質が、どのような発生源から、どれほど環境中に排出されたか、または廃棄物として事業所外に運び出されたかを把握・集計・公表する仕組み。
  • ※2551物質(+1物質群):DICグループでは、PRTR第一種指定化学物質462物質+日化協の調査対象物質89物質(第一種指定化学物質以外のもの)+1物質群(炭素数が4~8までの鎖状炭化水素類)を調査対象としている。

TOPICS DIC India で「世界環境週間」イベントを開催

「世界環境週間 」のイベント
「世界環境週間 」のイベント

DICグループは、各国においても積極的にESHへの取り組みを推進しています。
DIC Indiaでは、2016年6月に全従業員が参加する「世界環境週間」のイベントを開催しました。このイベントを開催した目的としては、現在同社が進めている、環境保全と資源保護、持続的成長の推進、および社員の環境保護への取り組み意識の醸成です。
イベントでは環境に関する講演や、植樹の実施、また水資源保護Day、エネルギー保護Day、廃棄物削減Dayなどにより、社員の意識喚起などの幅広いプログラムが実行されました。DICグループでは社員が環境安全への意識を高める自発的な取り組みを評価し、持続可能な社会の実現に貢献します。

TOPICS 産業廃棄物削減のために ~DIC EP(株) 袖ヶ浦工場 リサイクル推進への取り組み

DIC EP(株)袖ヶ浦工場 工場長 田中 博
DIC EP(株)袖ヶ浦工場 工場長
田中 博

当工場はエンジニアリングプラスチックの一つであるポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を生産しています。PPSは、耐熱性、耐薬品性などの優れた性能を有した熱可塑性樹脂で、ガラス繊維等で強化しコンパウンドとして自動車電装部品、電気・電子部品および住設給湯器部品用途など、幅広い分野で使用されています。これらは金属の代替として、生産性の向上と軽量化によるエネルギー使用量削減(低燃費化)に大きく貢献しています。

当工場より発生する産業廃棄物は主に2種類です。一つは汚泥類で重合反応時に副生する低分子量体(重合残渣および反応溶媒など)ともう一つは廃アルカリ(未反応硫化ソーダを苛性ソーダ水溶液に吸収させた物)です。産業廃棄物量削減の本格的な取り組みは2002年度から開始し、2008年度からリサイクル推進を強化してきました。その結果、2010年度の生産量に対する原単位は2002年度に比べ、低分子量体70%、廃アルカリ50%まで削減できました。具体的には、外部中間処理業者にリサイクル推進を繰り返し働きかけ、ハンドリングしにくい産業廃棄物の処理量を増やしてきました。また再利用先にも同行してリサイクル推進に努めた結果、ようやく2010年度に実を結びました。今後もリサイクル推進を継続し、廃アルカリの水硫化ソーダとしての有効活用にも可能性を追求していきたいと思います。

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