サステナブルパッケージ領域
食品パッケージの役割は、
食品を衛生的に保つだけではありません。
「いつでもできたてのご飯を食べたいな」
「消費期限がもっと伸びたらいいな」
「体に安全なパッケージを選びたいな」
そんな「あったらいいな」を実現し、
食品のおいしさと地球の未来を共に守る。
それがDICのパッケージ技術なのです。
あなたの願い
調理済食品は、忙しい私たちの強い味方。でも家族には、できるだけできたての料理を食べさせてあげたいですよね。料理を長持ちさせる方法の1つが、パッケージを工夫すること。特に、パッケージの中に酸素を通さない「酸素バリア性」はとても重要です。DICは、パッケージそのものではなく、「パッケージの接着剤」に酸素バリア性をもたせたPASLIMを開発しました。
空気が通りにくい仕組みのおかげで、PASLIMの酸素バリア性はなんと通常の5倍。例えば、普通のパッケージではすぐに黄色く変色してしまう大根おろしが、PASLIMで接着したパッケージに入れると、5日経っても白く新鮮なまま。保存期間が延びることで、いつの間にか消費期限が切れていた…ということも減らせます。
DICは、食品の消費期限を延ばすために、パッケージに関するあらゆる領域の開発に取り組んでいます。消費期限の延長は、私たちが便利になるだけでなく、フードロス削減にも繋がります。もしかしたら、最先端のパッケージの力で、いつでも、どこでも、みんながおいしいご飯をおなかいっぱい食べられるようになるかも。
社会の願い
なんでも食べられる時代だからこそ、食の安全にはこだわりたいですよね。でも例えば、ハンバーガーの食品添加物は気にしても、包み紙の化学物質を気にしたことはありますか?実は、包み紙の化学物質が食べ物に移って、気づかないまま口に入っていることも。DICが新たに開発した食品パッケージ用インキや包み紙の強度を上げるコート剤は、有害な化学物質を使っていないから、食品に直接触れても安心です。
最近は、食品包装に紙パッケージの使用が増えています。でも正直、水や油のモレが不安になることも…。食品に触れても安全なDICのコート剤は、紙に直接塗ることで、食品の油や水が染みるのを防ぎます。インキももちろん安全だから、食品への付着を気にせず、どんなデザインも自由自在。化学物質の心配なく、思わず「食べてみたい!」と感じる食べ物を、パッケージの力で演出します。
DICがさらに開発中のインキやコート剤は、紙パッケージに、まるでプラスチックのような強度と扱いやすさをプラス。もちろん、安全性やリサイクル性といった紙の良さはそのままだから、社会にも地球にも良いことずくめ。いつか、わたしたちの便利な生活はそのままに、プラスチックゴミのない社会を実現できる日がくるかも。
地球の願い
使用済み食品トレーを新たな製品として再生する方法は、身近で一般的なリサイクル手法です。でも、色つきトレーからリサイクルされた原料は、これまで再びトレーの原料として利用することができませんでした。この問題を解決すべく、DICは新たなリサイクル手法の開発に取り組んでいます。
DICはインキメーカーとしての知見を活かし、色つきトレーからインキの成分を取り除き透明な原料のポリスチレンへと戻す独自の技術を開発しました。これにより、色つきトレーも白色のトレーと同様にリサイクルすることができます。DICは三重県四日市市と連携して公共施設にトレーの回収箱などを設置し、リサイクルの共同実証試験に取り組んでいます。
DICは、食品トレーのみならず、あらゆる廃プラスチックの「完全循環型リサイクル」の実現を目指します。将来、廃プラスチックが完全な資源になったとき、私たちから「捨てる」という概念はなくなり、海も、森も、地球上のあらゆる場所のプラスチック問題が解決するかも。
世界の60を超える国と地域でグローバルに事業を展開する化学メーカー、DIC。印刷インキや有機顔料、機能性樹脂のリーディングカンパニーとして、人々の生活の様々なシーンに「彩り」と「快適」を提供しています。私たちは化学の領域にとどまらない価値の創造に挑戦し、人と地球の未来をより良いものにしていくことを目指します。