BUSINESS 色とりどりの事業
印刷インキから新時代の先端素材まで。
経験と強みを活かしながら、
サステナブルな社会と快適な暮らしを実現する。
印刷インキの製造と販売で創業したDICは、海外からインキの原料を取り寄せ、練ってインキにして販売するところから事業をスタートしています。その基礎素材である有機顔料と合成樹脂をベースとして事業範囲を拡大し、素材から加工品、ソリューションに至る広範な事業・製品を展開。現在、パッケージング&グラフィック、カラー&ディスプレイ、ファンクショナルプロダクツの3つの事業部門を通じて、社会とお客様のニーズに対応した製品とサービスを提供しています。また、社会課題と社会変革を起点とした新たな事業の創出にも取り組んでいます。
パッケージング&グラフィック
事業売上
5,330億円
48.4%
全体売上のうち
印刷インキだけでなく、接着剤や包装材料など、
アジアなどの成長地域で
市場を拡大するパッケージ
パッケージング&グラフィックは、印刷用のインキや塗料といった『プリンティングマテリアル』、包材用接着剤や多層フィルムなど『パッケージングマテリアル』を扱う部門です。プリンティングマテリアルはDICの原点であり、売上の多くを占めるコア事業です。新聞や雑誌をはじめとする紙媒体から食品パッケージ、壁紙など住宅資材、家電に至るまで、あらゆる商品を彩っています。
そして現在、それぞれの製品・技術がグローバル市場での確固たる地位を築き、DICグループは印刷インキで世界トップシェア。パッケージングマテリアルは食品やトイレタリー商品のパッケージに使用される素材。たとえば「アルミ箔に近いバリア性能を持つ製品を開発し、商品の賞味期限を伸ばすことで食品の廃棄ロス削減に貢献する」など、機能性の向上により社会問題の解決、及びビジネスの拡大を目指しています。
また食品容器などに使用されるポリスチレンは、コロナ禍やライフスタイルの変化による中食市場の拡大により売上が伸びています。
プリンティングマテリアル
パッケージマテリアル
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カラー&ディスプレイ
事業売上
2,482億円
22.6%
全体売上のうち
液晶材料やカラーフィルタ用顔料などの
ディスプレイ関連素材、化粧品用顔料や
天然系着色料など、安全で人にやさしい素材
有機顔料や光輝材、ヘルスケア食品、天然系色素といった『カラーマテリアル』と、TFT液晶材料・STN液晶材料など『ディスプレイマテリアル』を扱う部門です。カラーマテリアルの主力商品は、液晶ディスプレイのカラーフィルタ用有機顔料。光の3原色であるレッド(R)・グリーン(G)・ブルー(B)のうち、グリーン顔料は世界シェア85%、ブルー顔料は50%を誇ります。
またヘルスケア食品も手がけており、栄養成分を豊富に含む食用藻の培養や天然由来の色素を開発。人々の健康に貢献しています。ディスプレイマテリアルは、液晶ディスプレイに映像を表示させるための素材。高度な技術が必要とされ、その生産能力を有するのは世界でも数社しかありません。その中でDIC製の液晶材料は、電気に対する応答速度が速く、スポーツなど動きの速い番組で力を発揮します。
カラーマテリアル
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ファンクショナルプロダクツ
事業売上
3,154億円
28.7%
全体売上のうち
社会的課題となっている環境問題の解決や、
最先端のエレクトロニクス製品などを
支えるさまざまな機能材料
各種樹脂素材などを始めとする『パフォーマンスマテリアル』と、コンパウンドや工業用粘着テープ、成形加工品といった『コンポジットマテリアル』を扱う部門です。 パフォーマンスマテリアルは自動車部品やプラスチック製品、建築資材や家電のボディなどさまざまなシーンで使われ、今ではDICを支える第2の基幹事業となっています。コンポジットマテリアルには多彩な製品があり、たとえば自動車用のエンジン周辺部品や電子部品の材料として多用されるPPSコンパウンドは耐熱性・対薬品性に優れ、世界トップシェアを獲得。またインクジェット用脱気モジュールも世界トップシェアであり、今後は水処理分野における大型脱気モジュールの製造に本格参入を目指します。
住設分野では太陽熱を活用し室温の維持に貢献する蓄熱シートを開発。蓄冷材料としても応用できるため、今後さまざまなマーケットで拡販を進めていきます。
パフォーマンスマテリアル
コンポジットマテリアル
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新事業・開発製品

4つの重点領域において、
新たな事業の創出に取り組んでいます。
DICでは社会課題と社会変革を起点とした新たな事業の創出に取り組んでいます。新事業統括本部を新設し、「エレクトロニクス」「オートモーティブ」「次世代パッケージング」「ヘルスケア」の4つの重点領域を特定し、DICの独創性で社会に役立つ製品による次世代事業の柱を築いていきます。
4つの重点領域には、各々の技術や業界に精通した精鋭を集結しました。専門性とコミュニケーションを高度化するとともに、産学連携や有力ベンチャーなどとのオープンイノベーションを積極的に活用し、新事業の早期樹立を推進していきます。具体的には、分散型エネルギーシステム、パッケージ循環システムなどの社会システムの力学に基づく事業創出。
そして、新たな基盤技術 「無機材料設計」と「バイオ材料設計」 を活用した複数分野での戦略的な事業創出を掲げています。