地域統括会社紹介 DICアジアパシフィックの活動紹介

Myron Petruch

“サステナビリティ”を基盤に、製品・サービスまでの
「ワンストッププロバイダー」となり、市場をリードします

Managing Director,
DIC Asia Pacific Pte Ltd
Paul Koek

激動の中で事業の効率化とデジタル化に注力

2022年、アジア太平洋地域は「パーフェクト・ストーム」ともいえるような多くの課題に直面しました。これには、世界的なサプライチェーンの混乱、高騰する原材料価格、武力紛争、高騰するエネルギーコストと高い金利コスト、アジア通貨の下落とインフレなどがあり、これらが組み合わさって、消費者の購買力に大きな影響を与えました。これらの難題に対処するため、製造プロセスの効率化、ビジネスシナジーの促進、製品ポートフォリオの改善など事業全般の効率化に注力しました。さらに、デジタル化によるビジネスプロセスの標準化と統合を推進し、各事業所にCRMシステムを導入しました。
今後もITやデジタル化/自動化によるビジネスの可視化を推し進め、次の成長に向けて、地域間での情報共有を促進していきます。

サステナビリティ文化を醸成し事業ポートフォリオを変革

当社の事業ポートフォリオは、持続可能性に向けて大きく変革してきました。例えば、機能性コーティング、バリア接着剤など、サステナブル製品の販売拡大などはその代表例です。そのために市場動向やお客様のニーズを先取りし、フランス政府が打ち出した環境規制に即応し、無鉱物油オフセットインキもいち早く提供しています。
このようにサステナブルな取り組みを事業運営に組み入れることで社会の持続可能性が高まります。私たちの最優先事項の一つは、スタッフと緊密な連携を図り、持続可能な製品に関するより良い教育を提供することです。これによって組織内にサステナビリティの文化が醸成され、環境負荷を低減し、市場での競争力を高めることができます。

地球・社会のより良い未来に向けて製造の脱炭素化を

DICアジアパシフィックは、地域における温室効果ガスの削減に向けて大きな一歩を踏み出しました。具体的には、CO₂排出量の管理強化による地域全体で包括的な計画の実施です。
当社の工場では、設備・機械の動力源の電化、電気使用量をより効率的に管理する新技術の導入、廃棄物処理方法の改善など、燃料・軽油の使用量削減に向けて一丸となって取り組んでいます。また、CO₂排出量をさらに削減するために生産の自動化の検討や一部の工場にソーラーパネルを導入しています。
当社と環境のより良い未来に向けて、今後も脱炭素に向けたチャレンジを加速していきます。

“ One Company”としてDICグループのシナジー効果を最大限に

アジア太平洋地域は競争が激しく、お客様の重要な関心は主に価格やコストに向いています。そのため多くの国々では依然として持続可能性の目標は後回しにされています。しかし、DICアジアパシフィックは、これをビジネス拡大の好機ととらえ、サステナブル製品やサービスの幅を広げ、コンサルティング活動、技術サービス、ソリューションを深化させることで競争力を高め、製品の付加価値化を図れると考えています。
その実現に向け、私たちはサステナブルな製品開発を重視し、温室効果ガスの排出削減、廃棄物の最小化、エネルギーや水の節減、さらには資源循環を促進するプロセスにも積極的に取り組んでいます。
今後もこうした取り組みを加速させ、アジアパシフィック地域だけでなく、欧米や中国地域、そして本社との協力を深化させ、“One Company”としてDICグループのシナジー効果を最大限に活用しながら、持続的な成長に貢献してまいります。