MY WORK

総合研究所で藻類由来の機能性色素材料の開発やニュートリション素材の開発に携わっています。
現在は主に、藍藻類の1種であるスピルリナのニュートリション(栄養)素材の開発に取り組んでいます。
スピルリナは人体では合成されない良質なタンパク質からできており、多くの栄養素を含んでいます。
DICでは1970年代に世界で初めてスピルリナ由来のサプリメントを製品化し、藻類研究のパイオニアとして知られています。
DICは食用藍藻類のスピルリナ事業で培った大量培養技術や抽出技術を持っています。
私が担当する開発研究は、こうした当社の技術を活かし、機能性食品素材や基礎化粧品素材に応用していこうというものです。
スピルリナから抽出した成分を加工し、安定性や機能性を確認し、細胞内や動物で評価していくというのが一連の業務になります。

社員インタビュー
DICに興味・関心を持ったきっかけは?

大学院では基礎生物学を専攻し、分子生物学や細胞生物学の研究室に所属していました。研究室では微生物を遺伝子組み替えすることで、単細胞生物の細胞分裂や細胞内オルガネラの配向について研究していました。就職にあたっては、大学院で学んだ知識を活かして人の役に立つ仕事ができたらと思い、化学メーカーを中心に就職活動をしました。DICに興味を抱いたきっかけは、微生物(藻類)に特化したユニークなヘルスケア製品を持っていることでした。規模が大きい化学メーカーでありながら、そうした分野にも取り組んでいることに驚きがありました。DICならば大学院で学んだ知識をベースに、面白いことができるのではと思いました。

研究職のやりがいや難しさは?

私が取り組んでいる研究開発は、DICのなかでも社会課題や社会変革に対応した新事業を創出するという取り組みなので、とてもやりがいがあります。ヘルスケア素材を通して人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に貢献できることは、化学を学んできた者にとって、とてもやりがいのある舞台だと思います。自分の頑張りが新しい素材の製品化に結びつき、社会や人々の生活に大きく役立つことが想像しやすく、その意味でも頑張りがいがあります。
また、DICはやる気さえあれば、若手でも取り組んだことのない検証方法や技術を自ら提案し、実践できる環境があり、研究職にとってはモチベーションアップにつながります。その一方で、自ら働きかけ、どのように実験を進めていくか、主体的に周囲を巻き込む必要があり、積極性が求められます。また、実際に世の中で使われる必要がありますので、どんなものが求められているか、マーケティング的な観点を養う必要もあります。

社員インタビュー
入社1年目に携わった研究開発テーマは?

入社1年目は天然青色色素フィコシアニンの性質向上に携わりました。DICでは2020年にスピルリナに含まれる青色色素フィコシアニンを使ったスキンケアを日本で初めて製品化しています。私に与えられた開発テーマは、そのフィコシアニンの性質を向上させ、食品用途における既存製品のバージョンアップにつなげるとともに、新たな機能性色素素材の開発に当たることでした。この1年間でスピルリナの基礎知識を学ぶとともに、学会への参加や文献調査を積極的に進め、スピルリナへの理解を深めていきました。先輩・上司にはスピルリナのスペシャリストの方が多く、とても多くのことを学ぶことができたと思います。とはいえ、スピルリナのバイオ系研究はまだまだ少ないので、大きな可能性のある分野だと思っています。

DICだからこそ成長できたと思える点は?

若手のうちから自分でコントロールできる仕事の範囲が広いので、自ら主体的に働きかける力を養うことができたと思います。海外ベンチャーなどの最先端技術にも触れる機会が多いことも、大きな刺激となり、研究開発への積極的な姿勢を養えました。社内での成果発表の機会が多く、意見の交流や発信が積極的に行われている点も、成長を促す大きな刺激となっています。化学メーカーですので、バイオ系だけではなく、さまざまな分野の専門家に会えることで、視野の広がりや多様な視点から見ることを学べたと思います。

社員インタビュー
現在の課題と今後の目標を教えてください。

今、研究開発に取り組んでいる素材について、実際に製品化され世の中に出ていくという成功体験を積みたいです。自分が手がけた素材が人々の生活に役に立っているという実感を得れば、さらにモチベーションが高まるはずです。そんなサイクルを高速で回していければいいなと思っています。さらに、技術的知見の蓄積だけではなく、マーケティング面や法律面などの知識・交渉の仕方も身につけたいと思っています。将来的には営業や企画部門の知識もあるジェネラリスト人材に成長することが理想です。

プライベートは何してる?

社員インタビュー

旅行に出かけることが好きで、休みの日は学生時代の友人や会社の同期とよく出かけています。ダイビングも好きで、写真は長野に登山に行った時のものと、三浦半島でダイビングを楽しんだ時のものです。一方で楽器演奏が大好きで、学生時代からピアノや吹奏楽、三味線など親しんできました。最近は社内でバンドを組む話が盛り上がり、私はベースを担当する予定です。プライベート時間は、自分の好きなさまざまな趣味に当てています。

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