MY WORK

カラー技術1グループに所属し、フタロシアニンという環状化合物の用途開発を行なっています。
フタロシアニンは色材(青色顔料)として広く使われているものです。DICでも色材として製造されています。
私の開発テーマは、その素材の色材以外の用途を開発することです。
フタロシアニンには酸化還元という電子の移動による触媒機能があります。
こうした酸化還元機能などの特性を活かし、着色剤以外の用途を探るのが私の役割です。
私が所属するチームは、カラー技術1グループのなかでも新領域を担当する部署で、直接、担当製品を持つことはありません。
顔料分野のNew Pillar Creation/Value Transformationを目指して開発を行うチームです。
必ずしもすぐに利益につながるとは限りませんが、今後の製品化を目指して社会や会社に貢献することが最大のミッションです。
日々、機能の評価実験を繰り返しながら、フタロシアニンの特性研究に従事しています。

社員インタビュー
化学メーカーのなかでDICを選んだ理由は?

大学院では有機化学を専攻し、金属触媒を使った新規反応開発が研究テーマでした。大学で学んだことをベースにした仕事をしたいと思っていましたので、当初から化学メーカーの研究職を中心に就職活動をしました。ただ一般的に化学メーカーはB to B製品が多く、HPなどを見てもよく分からないことが正直なところでした。イメージがしやすい日用品や化粧品メーカーなどに絞り込んでいくなかで、DICもB to Bが中心ではありましたが、色に関する製品を多く扱い、私たちの身の回りでも使われていることもあり、イメージしやすく、興味を持ったのがきっかけです。他にも塗料メーカーや日用品メーカーなども受け、迷いはありましたが、最終的には人事の採用担当者や面接を通して、会社や社員の方の雰囲気の良さを感じDICを選びました。

研究開発業務のやりがいや面白さは?

新しい領域の研究開発ですので、分からないことが多く、難しいことばかりですが、そこが逆に挑戦しがいがあります。元々新しいもの好きで、新しい装置に触れたり、新しい実験に取り組んだりする時はワクワクします。積極的に学ぶ機会を与えてくれるのがDICの特徴で、業界主催の顔料講座やセミナーに参加したり、フタロシアニンに関するこれまでの知見を先輩・上司に聞いたり、さまざまな知識を吸収しながら、研究開発に取り組んでいます。どんな研究にも当てはまることですが、仮説を立て、仮説通りの結果が得られた時は、嬉しいですね。次のステップへとモチベーションがアップします。

社員インタビュー
1年目で挙げた成果はありますか?

フタロシアニンの物性を研究し、新しい機能を見出すことが役割ですので、それを分析・評価することも重要になります。そのためには新しい分析方法や装置の使い方も考えなければなりません。入社当初はさまざまな装置の扱い方に苦労しましたが、顔料を樹脂に混ぜて分散性を評価する装置の使い方を改良したことが1年目の私なりの一番の成果でしょうか。その装置は海外から持ってきたものでしたが、あまり活用されていませんでした。一つひとつ手順を確認しながら、使い方を改良することで、稼働させることが可能になりました。今ではチーム内でもよく使われるようになり、自分なりの貢献を果たしたかなと思っています。

入社後、どんな成長をしたと思いますか?

いろいろと挑戦させてくれる環境があるため、初めてのことにも臆さずに挑戦できるスキルが身についたことが一番の成長かなと思います。グローバルな会社ですので、海外グループ会社との技術交流会で研究成果を英語で発表させてもらったこともあります。実際に英語を使うことで、語学力向上へのモチベーションも高まりました。大学での研究は研究室内で完結することが多かったのですが、会社での研究開発はさまざまな部署の人と協力しながら進めていく必要があります。最初はそうした連携に慣れておらず戸惑うこともありましたが、多くの人と関わることでコミュニケーション力を養うことができたと思います。さまざまな部署からの知識や情報を得ることで、開発スピードも上がり、スキルアップもできるため、コミュニケーションはとても大切だと思っています。

社員インタビュー
現在の課題と今後の目標は?

まずは今担当している開発テーマで製品化を実現することです。テーマの立ち上げ初期から開発に携わっていますので、責任を持って市場に出すことが一番の目標です。そのためにはまだまだ技術や知識が至らない点が多々ありますので、そこをクリアすることが一番の課題でしょうか。私が担当している開発テーマは海外に製造拠点があり、現地の技術者と量産化に向けた検討やミーティングも行なっていますので、英語での資料づくりも含め、英語力のアップも課題の一つです。将来的には必ずしも研究職にこだわらなくてもいいと考えています。技術的な知識を活かして、例えば、採用業務に携わるとか、さまざまな仕事にチャレンジしていきたいですね。

プライベートは何してる?

社員インタビュー

生まれ育ちも、大学も関西でしたので、休みの日は関東圏の食の探索を楽しんでいます。とりわけ、勤務する鹿島工場は海が近く、美味しいものがたくさんあります。関西と味がまったく違うので、食文化の違いにも驚いています。海が近いので、休みの日は先輩に釣りに連れていってもらったり、キャンプなどにもご一緒させてもらったりしています。

社員インタビュー

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