ウルトラマリンブルーの世界

ウルトラマリンブルーへの挑戦

ウルトラ
マリンブルー
への挑戦

時代を超えて人々を魅了してきたウルトラマリンブルー。
その鮮やかな青は、どのように生まれるのでしょうか。
私たちは顔料メーカーとして、ラピスラズリから天然群青が生まれる工程を実際にたどりました。
長い年月を経て受け継がれてきた技術と、その先に生まれる青の魅力をご紹介します。

ラピスラズリから
生まれる青をたどる

天然群青は、ラピスラズリを砕くだけでは完成しません。
原石を選び、不純物を取り除き、青色成分だけを丁寧に抽出する。
いくつもの工程を積み重ねることで、ようやく美しい青が生まれます。
今回の取り組みでは、伝統的な製法を参考にしながら、その一つひとつの工程を実際に検証しました。

青が生まれるまで

ラピスラズリが天然群青へと変化していく過程を写真とともに紹介します。

天然群青と人工群青

現在、ウルトラマリンブルーとして広く利用されているものの多くは人工群青です。
一方、天然群青は多くの時間と手間をかけて生み出される希少な顔料です。
それぞれに異なる特長と魅力があります。

一つの青から見えたこと

工程を実際にたどることで、天然群青が「金より高価だった」と語り継がれてきた理由をあらためて実感しました。
膨大な手間をかけても、得られる顔料はほんのわずかです。
だからこそ、この青は時代を超えて受け継がれ、多くの芸術家や人々を魅了し続けてきたのでしょう。

技術者の視点から天然群青の抽出工程を実際に検証した技術者たちに、
作業を通して得た気づきや技術的な発見について話を聞きました。

色材工業の歴史を見つめ直す意義深い取り組みでした。
グループメンバーが試行錯誤を重ね、原石から何とか天然ウルトラマリンブルーの抽出に成功。
既知の処方の追試だけでも大変な作業で、一から手探りで抽出法を見出した先人達の技術力の高さだけでなく、理想の青を追い求める情熱を実感し、「この色で表現したい」という想いこそが色材メーカーの原点であると再認識できた貴重な機会でした。関係各位に感謝致します。
(杉山)
ラピスラズリから天然ウルトラマリンブルーを抽出。
原石の選別から始まり、粉砕、そして繰り返しの水洗による不純物との分離作業。
一つひとつの工程は想像以上に根気が必要で、気の遠くなるような手作業の連続でした。
しかし、その長い工程を経て目にした青は格別で、それまでの苦労が報われた瞬間でもありました。
今回の経験を通じて、天然素材から美しい青色を生み出した先人たちの知恵と技術、そして労力に感銘を受けました。
(横山)
ラピスラズリから天然ウルトラマリンブルーを抽出する工程は13〜14世紀に確立されました。今回、安価で不純物の多い原石を用い、粉砕では彩度が落ちない粒度を探りながら、手にマメができるほどの作業を重ね、美しい青色を抽出することができました。さらに高純度の原石や粒度条件を検討すれば、当時のフェルメールブルーに一歩近づけるのではないかという探究心も残っています。色彩を通して歴史や先人の技術に触れられたことは、大きな学びとなりました。
(寺嶋)
PROFILE
DIC株式会社
カラーマテリアル事業本部
カラーマテリアル技術センター
CM技術4グループ
杉山和弘GM横山隆二M寺嶋慎一

取材について

本取り組みは、朝日新聞社の取材協力をきっかけに実施しました。
取材当日の様子や動画も、ぜひあわせてご覧ください。

本コンテンツの制作にあたり、
PIGMENT TOKYO様にご協力いただきました。 
PIGMENT TOKYO

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