サステナビリティ指標(2020年)

事業ポートフォリオの転換~「社会的価値」と「経済的価値」の両立に向けて~

DICグループは中期経営計画「DIC111」の基本コンセプトとして、目指す事業領域を「社会的価値」と「経済的価値」の両立する領域と設定し、それに基づく事業ポートフォリオの転換を行っていくことを示しました。DICが目指す企業像—「安全・安心」、「彩り」、「快適」の価値提供を通じてユニークで社会から信頼されるグローバル企業へ— を実現するために、導き出した施策です。気候変動や海洋プラスチック問題に代表される様々な社会課題が深刻な状況へと進行している現在、当社が成しうる解決策を深く追求し、「社会的価値」の貢献を通じてよりサステナブルな社会の実現に取り組みます。
Value TransformationとNew Pillar Creationという2つの基本戦略によって、DICグループは「社会的価値」と「経済的価値」を両立する事業領域への方向転換を加速します。

「サステナビリティ指標」の策定~「社会的価値」を表すものさしとして~

この方向転換を加速するために、当社が成しうる「社会的価値」を明確にするものさしとして、「サステナビリティ指標」を策定しました。策定にあたっては、部門横断的に組織した「サステナビリティ戦略ワーキンググループ」を立ち上げ、製品の製造・提供それぞれのプロセスの担当部門と議論を重ねました。

「環境負荷の低減」と「社会への貢献」の2つの要素で評価

必要な原料を調達し、それを用いて製品を製造するというプロセスの中で、どうしても環境負荷が生じます。この環境負荷を事業ごとに明確にし、効果的な施策を考え低減を実行するのが「環境負荷の低減」です。「社会への貢献」では、当社の製品が世の中で果たす貢献がどのような社会課題に対する解決策かを考え、その解決策が当社が担うべき役割を発揮しているか、また持続可能な社会の発展にきちんと結びつくかを評価します。「環境負荷の低減」(縦軸)と「社会への貢献」(横軸)を明らかにする「サステナビリティ指標」というものさしを用いることで、「社会的価値」の向上という当社が目指す方向を、各事業・製品ごとに明確にしていきます。

バリューチェーンを通じたアプローチ

バリューチェーンを通じたアプローチ

「環境負荷の低減」(縦軸)では、製造時のエネルギー使用量や発生する廃棄物量のみならず、使用原料が作られるまでにたどってきたすべての環境負荷(原油・鉱山・畑などからの)をLCA(Life Cycle Assessment)の計算により考慮します。また、有害性懸念物質を含む製品の割合やPRTR物質の含有量なども加味することで、当社が製品を提供する上での責任を明らかにし、削減対策を立案・実施します。また「社会への貢献」(横軸)においては、顧客での加工場面、消費者での使用場面、およびその役割を終えた場面のモノの流れの全般に亘ります。さらに、調達する原料や提供する製品のリスク、および貢献の中でも特に当社の独自性が活かされたもの(機会)も考慮します。

当社が提供する価値を明確化

VOICE

バリューチェーンのすべてを見渡し、リスクと機会を明らかにする「サステナビリティ指標」

サステナビリティ推進部 マネジャー 小林 伸生

サステナブルな社会の発展を考える上で、バリューチェーン全体を見渡すことが欠かせません。「サステナビリティ指標」を用いることで、私たちは各事業・製品のリスクと機会を明確にします。リスクについては、それが解決可能か、さらにはそのリスクを機会に転じることができないか、具体的に探ることが可能になります。もちろん機会についても、リスクに転じる懸念がないか、世の中の流れに応じた見直しを継続します。「サステナビリティ指標」を用いることで、各事業・製品のリスクと機会を特定し、それらに対し的確な対策を進めることで、より長い時間軸で持続的に、DICグループが目指す「ユニークで社会から信頼されるグローバル企業」へと歩み続けます。

サステナビリティ推進部 マネジャー 小林 伸生