地域統括会社紹介 DIC Chinaの活動紹介
孫子の「上下同欲者勝」(上下の意思統一が勝利をもたらす)を具現化し、経営層と社員が一体化した組織を目指します
2022年、DICグループは長期経営計画「DIC Vision 2030」を発表し、新たな経営ビジョンや基本方針、重点事業領域および戦略投資、技術プラットフォームの拡充、人的資本経営の強化、IT・デジタルトランスフォーメーションの推進、サステナビリティ戦略などの重点施策を明らかにしました。
また、人類が発展していくための共通認識として「グリーン社会、デジタル社会、QOL(Quality of Life)社会」への流れが高まる中で、DICが積極的に関わるための指標として、サステナビリティ目標を設定しています。これらによって株主を含むステークホルダーの利益・社会の利益を追求し、企業価値の長期的な向上を目指しています。
そして、DICグループが文化や風習、政治的環境、発展レベルが異なる60以上の国と地域でビジネスを展開する中で「DIC Vision 2030」を実現するには、社員一人ひとりが経営理念・経営ビジョン・基本方針を十分に理解する必要があります。「孫子兵法」に『上下同欲者勝』という教えがあり、これは上下の意思統一ができている者は勝つという意味です。即ち、経営陣と社員一人ひとりが考え・目標を一致させることで、「専心用心一条心」(一心不乱で統一された考え)のもとグループの総合力を発揮できるのです。
現地のニーズに対応する「製品開発力の強化」が重要
DICチャイナが統括する中国地域には約30社の現地法人があり、事業規模も経営環境も異なります。中でも内陸部は、改革開放以来の急速な経済発展により、製造業が躍進した「世界の工場」の時代から旺盛な消費を抱える「世界の市場」へと変貌し、現地に巨大なビジネスチャンスをもたらしています。このような好機を的確にとらえるには、DICグループはグローバルかつ一体化経営を追求しながらも、地域ごと市場ごとの製品ライフサイクルの違いを考慮した製品開発力をより強化し、現地のニーズに迅速に対応し、グループの発展に貢献しなければなりません。
工程の自動化・知能化によって労働生産性の向上を
中国地域は急速な経済成長と過去の一人っ子政策による出生率の低下により、生産現場での労働者不足が顕在化しています。その一方で、製造会社はデジタル化・知能化技術の積極的な導入によって、労働生産性の向上をもたらしています。このような状況下で、DICチャイナは生産現場社員の能力向上とともに、生産工程の継続的な改善を通じて業務プロセスを見直し、積極的に工程の自動化・知能化を推進する必要があります。これにより労働生産性の向上、先進技術の導入、優れた品質とコストの優位性を持って、競争の激しい市場で勝ち残るべきと考えています。
社員のポテンシャルを高め人的資源価値の最大化を
「DIC Vision 2030」の実現は決して容易ではありません。それだけに外部環境の変化に応じた製品ポートフォリオの変更、イノベーションや未知の領域への果敢な挑戦によって、グループ社員一人ひとりのポテンシャルを高め、人的資源の価値を最大化することが非常に重要です。
DICチャイナは、近年、DICグループの経営一体化を重視し、マネジメントの透明性、標準化と公平性を高めることによって社員の連携強化を図っています。具体的には、情報の共有、教育・トレーニング、The DIC Wayの徹底およびDICブランドの知名度向上などへの取り組みです。それは中国地域の全社員に、DICの経営理念や行動指針を理解させた上で統一された考えを持ち、DICグループの理念を共有することで、経営層の目標と社員一人ひとりの目標が一致した「上下の意思統一ができている組織の実現」を目指す活動です。
私たちは「DIC Vision 2030」の発表を機に、DICの経営理念や経営ビジョンをより深く理解し、基本戦略のもとで事業をリードし、DICグループの永続的な成長に貢献していく所存です。