地域統括会社紹介 DICアジアパシフィックの活動紹介

DICアジアパシフィックは、安全と安定的な成長を目指します

今回の新型コロナウイルスによるパンデミックで、安全は勝ち取るものであることを、再認識しました。このパンデミックは、経済の破壊と混乱を引き起こしましたが、DICアジアパシフィック(AP)チームは、安全を確保し、高い品質の製品とサービスの提供に集中しました。

Paul Koek

Managing Director,
DIC Asia Pacific Pte Ltd
Paul Koek

新型コロナのパンデミックに直面して

2020年は本当に前例のない厳しい年でした。多くの国が予防接種プログラムを展開しており、現在、約25億人以上の人々が少なくと も1回の接種を受けていますが、COVID-19の影響は、当分の間続き、生活と経済の両方に影響を与え続けると予想されます。
このウイルスは驚くほど急速に拡散し、1億7,700万人以上の人々に感染し、383万人以上の命を奪って、世界経済を混乱に陥れました。 そして、ウイルスは抑制可能との様相を示しましたが、新しい亜種が、2番目と3番目の波を引き起こす危険性が出てきています。

社員の安全を最優先に、グループ一丸となり顧客への製品・サービスの安定供給を確保

今回のパンデミックに直面して、安全は勝ち取るものであることを、改めて認識しました。始めは、社員の安全の確保を最優先していました。対応ガイドラインの制定・運用を行い、パンデミックの影響を最小限にすることで、職場でのCOVID-19の蔓延を抑え、安全な作業環境を確保することができました。パンデミックは、経済の破壊と混乱を引き起こしましたが、社員の安全を確保し、高い品質の製品とサービスの提供に集中しました。
パンデミックにも関わらず、我々は、困難を乗り越え実施しなければならないことを確実に実行しました。オセアニア地区では、出版用インキビジネスの縮小に伴い、インキの自家生産から、DICグループシナジーを活かした輸入でのインキの供給へ全面移行しました。その取り組みは、当初の計画どおりに運ぶことができました。

インドでは、パンデミックによる新聞等の出版物の急激な減少により、通常の約7割にあたる印刷インキ需要の落ち込みがありました。チームDICは、生産・配送ラインの見直し、抜本的なコスト削減、および運転資金の管理を通じて、2020年4月以降、営業利益の黒字を確実に確保しました。またDICインドでは、このような状況下、日々の顧客の問い合わせに素早く対応するために、携帯アプリ「Ink Master」を地域で初めて導入し、顧客からの問い合わせ対応のデジタル化に成功しました。

DIC India

DIC India

社会の要請に積極的に貢献

一方、タイでは、グローバル主要顧客との強力な信頼関係を通じて、サイアムケミカルにおいて大型新規契約の獲得ができました。マレーシアでは、ウイルスによる発症者が急増したにも関わらず、事業の安定的継続ができました。さらに、AP地域では、パンデミック下のCSRプログラムの一環として、DICロゴ付きのマスクなどを含むケア用品をパッキングした「DICヘルスパック」を考案して、社員自ら無料配布の活動を行い、DICとしての社会的責任を果たしました。これらすべてが、The DIC Wayの実践と考えます。

DIC Compounds (Malaysia)

DIC Compounds (Malaysia)

安全第一を常に

AP地区でのパンデミックの影響は深刻ですが、工場で働く生産、品質管理、技術、研究所員、および安全担当者などのバリューチェーンに係る社員、リモートで働く社員の総力を結集し、2020年5月以降、前年同月比で平均で6%にわたる増収を達成できました。さらに、DIC APは、他の模範となる安全記録を継続しました。
AP地域は、過去2年間のTRIR(記録災害度数率)スコアが2.0以上と比較的高い値でしたが、社員の90%以上が参加した安全に関するe-ラーニングプログラムの実施で啓発を図り、自分たちが直面した数々の課題をチームワークで乗り越え、誠意を持って対応し続けた結果、 海外DICグループの中で最低の0.86を達成することができました。これは、パンデミック下にも関わらず、すべての社員が、「安全第一」に注力したことで、達成できたと考えます。

Siam Chemical Industry

Siam Chemical Industry