2012年9月5日

燐含有フェノール系硬化剤EXB-9000シリーズを開発

環境対応型ハロゲンフリー難燃基板の耐熱性を大幅に改善

 DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:中西義之)は、このたび、電子回路基板用途のエポキシ樹脂硬化剤において、耐熱性に優れたハロゲンフリー品(燐含有フェノール系硬化剤EXB-9000シリーズ)を開発しました。高機能を有し、かつ環境対応品であるといった長所を活かし、薄型・小型の高機能電子回路基板向けに市場開拓を開始しました。

 電子回路基板は、はんだ付け工程などの生産プロセスにおける加熱や、製品としての使用時における発熱に対処するため、高い耐熱性・難燃性が求められますが、耐熱性については、主原材料のガラスクロス(注1)にエポキシ樹脂(注2)と硬化剤(注3)を混合したワニスを含浸させ、積層・成形することで付与しています。また、難燃性については、従来、エポキシ樹脂に、ハロゲン元素のひとつであり難燃性に優れた臭素含有化合物を反応させた臭素系エポキシ樹脂を用いることで付与する方法が主流となっていましたが、環境保全の観点からハロゲンフリー化が強く求められるようになりました。このような状況下、ハロゲンフリーで難燃性に優れた燐含有エポキシ樹脂を用いた基板が、環境対応型基板として開発されたものの、耐熱性が乏しいことから用途が限定されてきました。

 当社は、このような環境対応型ハロゲンフリー難燃基板の課題を解決すべく、独自のノウハウにより、フェノール樹脂の分子核に燐系の分子ユニットを導入した燐含有フェノール樹脂の合成に成功しました。この画期的な技術を駆使した燐含有フェノール系硬化剤EXB-9000シリーズは、硬化剤として高い反応性を有するとともに、分子構造においても極めて頑丈なものとなることから、UL94規格V-0の難燃性を維持しつつ、基板に優れた耐熱性を持たせることが可能になりました。288℃における耐久時間は、既存の燐含有エポキシ樹脂を用いた難燃基板では1分以下であるのに対し、同新製品を硬化剤として使用した燐含有エポキシ樹脂を用いた基板では60分に達し、耐熱信頼性が大幅に改善されました(自社調べ)。

 ハロゲンフリーの電子回路基板市場は年率20%以上(自社推定)の高い伸びを示していますが、同新製品は、環境対応型で、かつ優れた耐熱性を有することから、薄型小型の高機能電子回路基板向けに最適です。当社では同新製品について、鋭意拡販を行い、2015年までに10億円以上の売上高を目指しています。

 
(注1)  ガラス繊維から作られる織布。寸法安定性に優れることから電子回路基板の構成材料として用いられる。
(注2)  耐熱性だけではなく、接着性、電気絶縁性に優れることから積層したガラスクロスを接着・一体化する目的で用いられる。 電子回路基板向けには、とくに難燃性を持たせたエポキシ樹脂が使用される。
(注3)  エポキシ樹脂の硬化を促進するために用いられる助剤。

  

 

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