特集産業・OA用インクジェットインキ

屋外サインからテキスタイルまで多彩な分野に彩りを提供

オンデマンド印刷で環境負荷の削減を

オンデマンド印刷で環境負荷の削減を

インクジェットプリンターの仕組み

私たちの生活を彩る看板・ポスター・旗などの屋外サイン、包装やパッケージ、オフィスでの印刷物、衣料・寝具やインテリアなどのテキスタイル…。大量生産の時代には、これらの分野で資源・エネルギー消費、廃棄物の発生などが大きな課題でした。一方で、多品種少量の注文には手作業でしか対応できず、スピード・品質・コスト面での課題を残していました。

しかし、近年ではデジタルプリンターが急速に普及し、必要な時に必要な量だけを迅速に提供する「オンデマンド化」によって、多品種少量のニーズに即応するとともに、資源・エネルギーの消費や廃棄物の発生を低減しています。特にインキを微粒化して噴射する「インクジェット(IJ)プリンター」は、レーザー方式に比べて機械が小型でエネルギー消費が少なく、対象物に接触することなく画像や文字を高精度に再現できることから活用の領域を広げています。

このIJプリンターの印刷品質を左右するのがインキの性能です。対象物への定着安定性や再現性、耐候性(水や紫外線)などに加え、高速・高精度化するプリンターの性能を最大限に引き出す物性が求められます。プリンターに最適のインキを開発・供給することで、幅広いメディア(媒体/印刷物)がオンデマンド化され、産業分野での環境負荷の低減が期待できます。

水系インクジェットインキで幅広い産業の環境負荷を低減

DICの取り組み

環境負荷物質削減

省エネルギー

CO2削減

安全・安心

独自の顔料分散体で耐水・耐光と高発色・光沢を両立

テキスタイル用 大判インクジェットプリンター
テキスタイル用 大判インクジェットプリンター

DICのインクジェット用顔料分散・インキ技術
IJ用マイクロカプセル化水性顔料分散体

産業・OA用の大判インクジェット(IJ)プリンター向けインキは多種多様で、用途によって使い分けられています。DICグループはサンケミカルも含め、世界トップシェアのUV(紫外線)硬化型・溶剤型・水系といった幅広い製品をプリンターメーカーに供給しています。

中でも環境配慮型製品として高く評価されているのが、水に顔料を分散させた「水系IJインキ」です。水系インキは溶剤型に比べて環境負荷が少ないものの顔料を安定して水に分散させるのはきわめて難しく、高い発色性・光沢性を実現するのは困難でした。しかし、DICは独自の顔料分散技術で課題を克服。顔料インキ本来の特性である耐水性・耐光性とともに、ポスターや写真印刷に要求される高度な表現力も満足させています。

また、衣料・寝具・インテリア用品などを生産するテキスタイルの分野でも、デジタルプリンターと水性顔料インキの組み合わせが注目されています。従来の印刷方式では、デザインごとに型となる版が必要で、手間・コスト・時間がかかり、大量の消費電力と排水が課題となってきました。

一方、IJプリンターであればデジタルデータによって版が不要となり、多品種少量をオンデマンドで生産でき消費電力も削減できます。さらに顔料インキなら多様な繊維に印刷でき、排水量も一層低減できます。

この他、UV硬化型インキでは消費電力の少ないLED光源対応型を整備し、溶剤型インキも環境特性に優れた溶剤を採用するなど、環境負荷の低減に努めています。

  • UV硬化型インキ:紫外線の照射によるエネルギーにより乾燥するインキ。
KEY PERSON of DIC

分散第二技術本部 技術本部長 出村 智

高度な要求仕様にDIC グループの総合力を発揮

プリンターやプリントヘッドメーカーの要求特性は複雑多岐にわたっており、IJインキはそれに適切に対応する必要があります。しかも、1兆分の1(ピコ)リットル水準の微小な液滴を精密に制御する領域です。そこで強みとなるのが、顔料粒子を微細に安定的に分散させるプロセスや、そこに使用される合成樹脂等の素材を設計できる当社グループの総合力です。産業・OA用のIJプリンターは、日進月歩で高速化・高精密化しているため、分散技術や、それを支える樹脂や顔料も進化させて、最新の評価技術を用いながらインキの最適化を図れるDICの真価を発揮する好機と考えています。

分散第二技術本部 技術本部長 出村 智

リキッドコンパウンド製品本部 記録材料営業部 インクジェット担当課長 小泉 佳之

サンケミカル社と連携しながら、さらなる市場の拡大を

2013年にDICとサンケミカル社の産業用IJインキの製品系列を統合し、ブランド名を「Sun JET」に統一しました。DICは水系顔料インキに強みがあり、サンケミカル社はUV硬化型・溶剤型インキに独自のノウハウを持っています。両社の技術を融合しながらお客様への提案力を増すための取り組みを進めています。今後は、お客様のニーズも高品質と同時により省エネ・省資源や即納期への対応、ムダに物をつくらない方向に向かうと認識し、これらの社会要請に対応する様々なアプリケーションへの適用推進が不可欠です。特に、オフィスやテキスタイル分野でのオンデマンド化はめざましく、またパッケージなどは開拓の余地が大きいため、「Sun JET」の浸透を通じて環境負荷の低減に貢献してまいります。

リキッドコンパウンド製品本部 記録材料営業部 インクジェット担当課長 小泉 佳之

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