特集食品パッケージ用インキ・接着剤

暮らしに欠かせないものだからこそ、安心して使いたい

食品パッケージにおける安全性と印刷品質の両立

食品パッケージ用インキ・接着剤

接着ラミネート(単層)
接着ラミネート(単層)

食品パッケージにおいて、パッケージを使用する側の安全性だけでなく、食品パッケージを作る際の安全性の両方が求められています。

食品プラスチックフィルム・アルミ箔・紙などを貼り合わせる「ラミネート加工」は、衝撃、湿度、酸素、光、汚れなどから食品を安全かつ衛生的に保護するとともに長期保存を可能にし、輸送や取り扱いやすさも向上します。機能性を高めるため、スナック菓子・飲料・カレーやスープ等に用いられるレトルト食品などの用途特性に応じてフィルムを多層化します。また、賞味期限・産地・製造法・商品名などを表示するインキは必要な情報を伝達し、美しい画像によって商品価値を高める役割も担っています。

一方で、加工プロセスでは、インキや接着剤を溶剤で希釈する方法が主流になっていますが、溶剤使用量の一層の低減や無溶剤化の促進が求められ、各国・地域の法規制※1に合致させる必要があります。さらに、作業環境の改善に向けて、希釈・乾燥工程で発生する揮発性有機化合物(VOC)の低減も課題となっています。 また、製品の最終段階では、残留溶剤が一定濃度を上回らないような取組みが求められています。

  • ※1食品衛生法・業界自主基準(日本)、欧州規制(Swiss Ordinance)、米国食品医薬品局(FDA)規制、中国国家標準GB9685など。

DICの取り組み

環境負荷物質削減

安全・安心

CO2削減

残留溶剤が少なく、VOCやCO2の削減に寄与する次世代型インキ・接着剤を開発

DICでは、残留溶剤やVOCの削減と商品価値を高める印刷品質の両立に向けた次世代型インキ・接着剤の開発に力を注いでいます。2012年に開発したグラビアインキ「フィナート」は、欧州の食品パッケージ規制(スイス条例)にも対応可能で、残留溶剤として注視されているトルエンやメチルエチルケトン(MEK)等※2を使用していません。さらに、低粘度・高濃度型のため少ない溶剤で高い印刷品質を確保でき、工程におけるVOCとCO2を低減できます。また、接着剤については、加工時の固形成分を高めて溶剤を70%削減する「スーパーハイソリッド型」や「無溶剤型」の開発に注力し、接着性能と・コストとのバランスを図りながら普及に努めています。

DICでは、顔料・合成樹脂(含む・接着剤)の全ての面で自社開発体制を備えていますので、今後も環境調和や機能性の付与などの様々なニーズに的確・迅速に対応し、日本、アジア、欧米州の各地でパッケージ分野での価値創造を推進します。

次世代型インキ「フィナート」+スーパーハイソリッド型接着剤「LE-S1000」による負荷削減

次世代型インキ「フィナート」+ハイソリッド型 接着剤(LE-S1000)による負荷削減

接着剤のハイソリッド化による溶剤の削減

接着剤のハイソリッド化による溶剤の削減

  • ※2長期あるいは大量に吸引すると中毒症状を発症する可能性のある有機化合物。
VOICE

グラビアインキのグローバルスタンダードに

食品パッケージ用インキは、近年、世界の法規制が「禁止物質だけを示すネガティブリスト規制」から「認可物質だけを示すポジティブリスト規制」へ厳格化される傾向にあり、グラビアインキにも残留溶剤やVOCの低減が求められています。

DICでは、こうした動向にいち早く対応し、製品設計をゼロから見直して脱トルエン・脱メチルエチルケトンにチャレンジしました。そして生まれた「フィナート」は、グラビア印刷本来の美しい画像や高速印刷対応を維持しながら高い安全性を両立させた製品なので、世界中のお客様に安心してご使用いただけると考えています。

分散第一技術本部 分散技術1グループ 主任研究員 白崎 義久

分散第一技術本部
分散技術1グループ 主任研究員
白崎 義久

高機能化したラミネート接着剤も提案

ラミネート接着剤には、有機溶剤型(従来型/ハイソリッド型)・無溶剤型・水性型に大別されます。DICがハイソリッド型や無溶剤型に注力する理由は、より多くのお客様に活用いただくため、接着剤の基本性能とともに溶剤やVOCの削減、廃液処理のしやすさやコストなどのバランスを重視しているからです。その一方で、接着剤にガスバリア性などの機能を付加させフィルムの機能を代替し、フィルム構成の簡素化や低コスト化する試みも行っています。今後、DICの多彩な技術基盤を複合化させた製品をグローバルに展開することでさらにDICの真価が発揮できると考えています。

分散第一技術本部 分散技術2グループ 主任研究員 高橋 茂和

分散第一技術本部
分散技術2グループ 主任研究員
高橋 茂和

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