環境調和型製品の促進

環境調和型製品の促進

DICでは2003 年より環境調和型製品についての社内制度を導入し、独自の評価シートを用いて認定を行っています。
DICでは2003 年より環境調和型製品についての社内制度を導入し、独自の評価シートを用いて認定を行っています。

DICグループは、プロダクトスチュワードシップに配慮した事業活動を推進しています。環境調和への意識を高め、有害物質の使用削減、有害性のより低い製品、リサイクル可能な製品、安全性が高く廃棄物の少ない省エネルギーに配慮した生産プロセスなど、社会に役立つ新製品、新技術の開発に取り組んでいます。環境調和型製品の社内認定制度のもと、環境調和型製品比率の向上に努めており、2016年度は日本国内の環境調和型製品の取扱高比率は56%でした。また、世界各国の法規制や環境対策の動向を把握して各国の化学物質の規制に適合する製品の設計と、環境アセスメントの実施を継続していきます。
印刷インキや接着剤などグローバルに展開する食品包材向け製品については、プロダクトスチュワードシップの活動チームを編成しています。各地域の規制に関する情報やトピックの共有・周知、教育を実施し、自社製品の製品設計への活用、グローバル顧客の求めるサプライチェーンでの証明書の発行に反映しています。

環境に貢献するオフ輪インキ製品

低温乾燥を実現した「W/W SYNERGY ECORE 」
低温乾燥を実現した「W/W SYNERGY ECORE 」

チラシや雑誌などの印刷に使用される商業オフ輪インキ「 W/W SYNERGY」は植物油インキ認定基準を満たしており、さらなる環境調和に向けて植物油増量のバージョンアップを図っています。
また、再生可能原材料の取り組みをさらに進めて、石油系溶剤を植物油由来成分に置き換えたインキもラインナップとして取り揃えています。新たな環境調和型インキ製品として2016年2月に上市した「 W/W SYNERGY ECORE」では低温乾燥を実現し、顧客でのCO2削減による環境調和に貢献しています。

Clean Technology(クリーンテクノロジー)に貢献するDICグループの製品

DICグループの製品は素材として用いられることで、地球環境問題の解決に関連するClean Technology(クリーンテクノロジー)の分野にも貢献しています。各製品本部ではターゲット市場ごとに、自社の強みを活かしたClean Technology分野での製品開発を進め、現在の売上げ規模は全体として年間約1,560億円程度と見ています。

No ターゲット市場 製品内容 Clean Tech Clean Techの視点での用途の説明 製品本部
1 エネルギー リチウムイオンバッテリ負極用バインダー Energy Efficiency リチウムイオンバッテリ(LIB)の負極用バインダー ポリマ製品本部
2 エネルギー リチウムイオン電池セパレータ用バインダー Energy Efficiency リチウムイオン電池のセパレータ用バインダー リキッドコンパウンド製品本部
3 エネルギー 太陽電池バックシート用接着剤 Alternative Energy 太陽電池バックシート用接着剤 リキッドコンパウンド製品本部
4 エネルギー リチウムイオン電池パック用接着剤 Energy Efficiency リチウムイオン電池パック用接着剤 リキッドコンパウンド製品本部
5 エネルギー PPSコンパウンド(燃料電池部品材料) Alternative Energy 燃料電池部品(業務用&家庭用、絶縁板&マニホールド)
燃料電池周辺部品(業務用&家庭用、水配管部品)
ソリッドコンパウンド製品本部
6 エネルギー 太陽電池バックシート、封止材用白色マスターバッチ Alternative Energy 太陽電池バックシート、封止材用白色マスターバッチ(SPUNDYE、PEONY) ソリッドコンパウンド製品本部
7 エレクトロニクス カラーフィルター用顔料 Energy Efficiency LCディスプレイ材料 ファインケミカル製品本部
8 エレクトロニクス LED基板用樹脂 Green Building LED白色基板用アミドイミド樹脂(省エネ) ポリマ製品本部
9 エレクトロニクス 封止材、回路基板用樹脂 Pollution Prevention & Control 封止材、回路基板用エポキシ樹脂(ハロゲンフリー) ポリマ製品本部
10 エレクトロニクス ナノ銀インク Pollution Prevention & Control  銅めっき触媒(省資源) リキッドコンパウンド製品本部
11 エレクトロニクス PPSコンパウンド(LED ソケット材料他) Green Building LED ソケット(放熱性) ソリッドコンパウンド製品本部
12 コーティング 塗料用水性樹脂 Pollution Prevention & Control 塗料用水性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、イシシアネート樹脂 ポリマ製品本部
13 コーティング ハードコート用UV硬化型樹脂 Energy Efficiency シリカハイブリッドのハードコート ポリマ製品本部
14 コーティング 植物由来塗料用樹脂 Pollution Prevention & Control 植物由来の原料を使用した塗料用樹脂 ポリマ製品本部
15 コーティング 粉体塗料用樹脂 Pollution Prevention & Control 固形樹脂。有機溶剤を使用しない ポリマ製品本部
16 コーティング 光ディスク表面コート用UV硬化樹脂 Pollution Prevention & Control  光ディスク用UV硬化樹脂材料(無溶剤タイプ) リキッドコンパウンド製品本部
17 コーティング EB硬化型コーティング剤 Pollution Prevention & Control EB硬化型コーティング剤。無溶剤タイプ。グラビアオフセット印刷用。 プリンティングインキ製品本部
18 自動車 CFRP用樹脂 Energy Efficiency CFRP用エポキシ樹脂(航空機・自動車軽量化) ポリマ製品本部
19 自動車 アルミワイヤーハーネス被覆材 Energy Efficiency アルミワイヤーハーネス被覆材 ポリマ製品本部
20 自動車 車内装用水系表面処理剤 Pollution Prevention & Control  水性塗装材料(低VOC) リキッドコンパウンド製品本部
21 自動車 PPSコンパウンド(HV/EV部品、車載電子制御部品材料) Energy Efficiency HV/EV部品(モーター部品&PCU部品&冷却部品等)
Liイオン電池部品(ガスケット)
車載電子制御部品(各種センサー等)
ソリッドコンパウンド製品本部
22 生活環境 合成/人工皮革用水性樹脂 Pollution Prevention & Control  合成皮革、人工皮革(溶剤系の水性タイプへの置換) ポリマ製品本部
23 生活環境 合成/人工皮革用無溶剤型樹脂 Pollution Prevention & Control  合成皮革、人工皮革(溶剤系の無溶剤タイプへの置換) ポリマ製品本部
24 生活環境 顔料系捺染剤 Pollution Prevention & Control  繊維用着色材料(排水低減) リキッドコンパウンド製品本部
25 生活環境 PPSコンパウンド(配管部品材料) Energy Efficiency 省エネ給湯器部品(エコキュート、エコジョーズ等、バルブ、サーボ類) ソリッドコンパウンド製品本部
26 生活環境 リサイクル樹脂用着色剤マスターバッチ Pollution Prevention & Control  リサイクル樹脂用着色剤マスターバッチ(SPUNDYE、PEONY、PLAMASTER) ソリッドコンパウンド製品本部
27 生活環境 原着糸用着色剤マスターバッチ Pollution Prevention & Control  原着糸用着色剤マスターバッチ(SPUNDYE)・・・染色代替による廃水環境負荷低減 ソリッドコンパウンド製品本部
28 生活環境 脱気/脱泡用中空糸膜モジュール Pollution Prevention & Control  ボイラー給水用脱酸素モジュール PF-030
現像液脱泡用モジュール:PF-004D
インクジェットプリンター用脱泡モジュール:EF-G Series
アプリケーションマテリアルズ製品本部
29 生活環境 蓄熱シート Energy Efficiency 蓄熱シート アプリケーションマテリアルズ製品本部
30 生活環境 エマルジョン型 両面粘着テープ Pollution Prevention & Control  エマルジョン型 両面粘着テープ アプリケーションマテリアルズ製品本部
31 デジタル印刷 鋳物用3Dプリンター用樹脂 Energy Efficiency 鋳物用3Dプリンター用フェノール樹脂(省エネ) ポリマ製品本部
32 デジタル印刷 インクジェット用水性顔料分散体 Pollution Prevention & Control  水性デジタル印刷材料(低毒性,低VOC) ファインケミカル製品本部
33 デジタル印刷 UV硬化型インクジェットインク Pollution Prevention & Control  LED-UV硬化デジタル印刷インク(低VOC、低オゾン、省エネルギー) リキッドコンパウンド製品本部
34 パッケージ インキ用UV硬化型樹脂 Energy Efficiency LED用高感度UVインキ用UV硬化樹脂 ポリマ製品本部
35 パッケージ 食品包装材用他分岐ポリスチレン Energy Efficiency 食品包装材用ポリスチレン樹脂(多分岐) ポリマ製品本部
36 パッケージ 無溶剤型包装用接着剤 Pollution Prevention & Control  有機溶剤を全く使用しない包装材料ラミネート用接着剤 プリンティングインキ製品本部
37 パッケージ 包装用接着剤(植物由来原料使用) Pollution Prevention & Control  植物油由来原料を10%以上含有する包装材料ラミネート用接着剤 プリンティングインキ製品本部
38 パッケージ 包装用ガスバリヤ接着剤 Pollution Prevention & Control  包装材のバリア性向上によるフードロスの低減 プリンティングインキ製品本部
39 パッケージ グラビアインキ(植物由来原料使用) Pollution Prevention & Control  米糠由来等の植物由来原料を使用したグラビア表刷り用インキ プリンティングインキ製品本部
40 パッケージ 水性フレキソインキ Pollution Prevention & Control VOC5%以下の水性フレキソインキ プリンティングインキ製品本部
41 パッケージ 植物油枚葉インキ Pollution Prevention & Control  油性枚葉インキ、エコマーク対応製品、植物油インキマーク対応製品 プリンティングインキ製品本部
42 パッケージ 植物油オフ輪インキ Pollution Prevention & Control  オフ輪インキ、エコマーク対応製品、植物油インキマーク対応製品 プリンティングインキ製品本部
43 パッケージ UVオフセットインキ Pollution Prevention & Control  高感度UVインキ、エコマーク対応製品、高感度UV(減灯印刷, H-UV,LED)対応 プリンティングインキ製品本部
44 パッケージ UV硬化型金属インキ Pollution Prevention & Control  UV硬化型金属インキ プリンティングインキ製品本部

ライフサイクルアセスメント(LCA)の検討

近年、製品やサービスのライフサイクルにおいて、枯渇資源の消費量や環境負荷物質の排出量を定量的に把握することが求められるようになってきています。DICでも、当社グループが製造する製品の環境的側面を把握するために、ライフサイクルアセスメント(LCA)への取り組みや、GHGプロトコル※1のScope※2 等、社会動向への対応を検討していきます。

  • ※1GHGプロトコル:温室効果ガス(Greenhouse Gas:GHG)排出量の算定と報告の基準。
  • ※2Scope3:製造、輸送、出張、通勤等の際に、企業が間接的に排出する、サプライチェーンでのGHG排出量。
VOICE

環境にやさしい包装材料の開発への取り組み

酸素バリア接着剤PASLIMシリーズは、食品包装の廃棄物量の低減を可能にする環境調和型製品です。近年、食品の消費期限を長期化するため、何層ものフィルムを接着剤で貼り合わせた軟包装の多層化が進んでいます。PASLIMは、酸素ガスの透過を防ぐために開発した接着剤であり、これを包装に使用することで、多層化せずに優れたガスバリア性を発揮し、食品の劣化を防ぎます。さらに、包装フィルムの薄膜・軽量化による包装資材の節減や、包装に関わるCO2総排出量の削減に貢献します。今後も、持続可能な社会に向けた環境にやさしい包装材料の開発に取り組んでまいります。

接着剤技術本部 接着剤技術1グループ 研究主任 新居 正光

接着剤技術本部
接着剤技術1グループ 研究主任
新居 正光

VOICE

高性能で環境にやさしい製品開発への取り組み

VOC排出ゼロのUVインキは環境にやさしいインキの代表格です。電子媒体の普及に伴い印刷物需要は伸び悩んでいますが、UVインキはパッケージへの需要が堅調で、オフセット印刷市場での重要な製品群です。近年は地球環境や化学物質の安全性に対する関心の高まりから、消費電力を抑えた環境貢献型UVランプやUV-LEDランプの採用が進んだり、印刷塗膜の衛生性に優れるインキが注目されたりと、印刷を取り巻く環境は大きく変化しています。これらの変化に対応するため、DICの保有する樹脂や顔料の設計技術を最大限に活用し、高性能で環境にやさしいUVオフセットインキの開発に取り組んでいきます。

分散第一技術本部 分散技術9G 研究主任 若原圭佑

分散第一技術本部
分散技術9G 研究主任
若原圭佑

VOICE

次世代自動車部品向けPPSコンパウンド開発に当たって

従来より、PPSコンパウンドは耐熱性、電気特性、耐薬品性等に優れることから自動車、エコ給湯器、Liイオン電池等の金属代替構造部材に使用されています。さらに、近年開発の目覚ましい次世代自動車[HV, EV, FCV ※]部品については、クリーンな環境性能を達成させるため、車体軽量化に伴う部品の小型化および高出力化が加速度的に進んでおり、新たな材料開発および量産化技術が重要となっています。これらの課題を達成するためにもDICグループの総合力を発揮して、PPSコンパウンドの世界シェア拡大に貢献できるよう、引き続き開発検討に取り組んでいきます。

  • HV:ハイブリッド自動車 EV:電気自動車 FCV:燃料電池自動車

成形加工技術本部 GTSプロジェクト 研究主任 芳野 泰之

成形加工技術本部
GTSプロジェクト 研究主任
芳野 泰之

サステナビリティ>

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